目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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      蜜柑むく去年と同じ場所にいる   東京都  六笠 有子

確かに家で坐る場所は誰でも同じだろう。代り映えしない。しかし何事もなく同じ場所で蜜柑を食べられるのは、考えてみれば幸せなこと。   【 正木 ゆう子 選 】


      また来るは別れの言葉花八手   千葉市  中村 重雄

若者同士の明るい「また来るね」もあるだろう。しかし私は、老親を訪ねた帰り際に必ずそう言った事を、心の痛みと共に思い出す。子がまた来るまでの親の寂しさを思う。                                【 正木 ゆう子 選 】


      天高し地球が浮かんでゐる日和   盛岡市  茂野 昭美

宙に浮いている地球に住んでいながら、わが身が宙に浮いているという実感はない。ところがあまりにもいい秋日和に一身と地球がともに浮遊している気分になる。
                                   【 宇多 喜代子 選 】


      泣きながら靴へ戻る子運動会   霧島市  久野 茂樹

走っていて、靴が脱げてしまった。どんどん引き離される。泣きながら靴のところまで戻る。そんな光景が「靴へ戻る」の正確な言葉で表わされている。リレーなら大変だ。                                  【 矢島 渚男 選 】


      新豆腐四角六面にて候   神奈川県  

新しく取れた大豆でつくる豆腐が新豆腐、秋の味覚である。なかなか「四角六面」が正確。 「候」が最後に来て、新豆腐自身が名乗りをあげたようなおかしみを感じた。                                   【 小澤  實 選 】


19.11.25
桜を見る会   スイセンも咲いていた   ― 新宿御苑   (和辛子)

19.11.22
会費5千円   おごりはなかった   ― 安倍首相   (埼玉・カラやん)

19.11.17
目玉商品撤去   24時間営業   ― コンビニ   (富山・琳リン)

19.11.14
聖火リレー日本人一番手  日本まで走りたい  ― 野口みずき  (次男坊)
 
19.11.12
ひと休み   火の粉は千葉県へ   ― 問題閣僚   (福島・望楼)
 
 19.11.04
日韓が歩調合わせる   法相辞任   ― 妻由来   (小春) 

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【11月のUSO放送】 月間賞は静岡県、会社員 細井 敬哲 さん(54) の
「紅葉の時期」 に決まりました。賞金1万円と記念楯を贈ります。
                                                      ( ’19.12.04朝刊 )
 
 紅葉の時期   話題は桜ばかり   ― 秋   (静岡・ほい)      



    我の名を忘れし祖父の脳内で今も登板してゐる金田
                         狭山市  えんどう けいこ
今月亡くなった往年の名投手、金田正一。祖父は、ニュース等で名前を耳にしたのだろう。 「我」の複雑な心境はありつつも、 現在形で生き生きとした下の句からは、祖父の幸福な一面が窺(うかが)える。            【 俵  万智 選 】


    待ちをれど路線バス来ずふるさとのこの片隅に忘れられしか
                         久喜市  深沢 ふさ江

路線バスは、まず定刻には来ない。必ず遅れる。遅れに遅れてどうしたのだろう、と不安を覚えるころ、やっと来る。作者はひとりぽっちでバス停に待っていたのだろう。 
                                     【 小池  光 選 】


      椎落葉木犀落葉よりやさし   鎌倉市  金井 千恵子

これに倣(なら)えば、どの木でも句になりそうだが、銀杏(いちょう)や柿や桜では句にならないだろう。だんだん椎(しい)と木犀(もくせい)以外は考えられないような気がしてくる不思議な取り合わせだ。               【 正木 ゆう子 選 】


    そうでない遺骨もやはり遺骨なり遺骨はどれもシベリアを知る
                            羽曳野市  加納 綾太郎

シベリア抑留者の遺骨。 日本人ではない遺骨との取り違え問題が公表された。だがどこの国の人であれ、無念の死を迎えた事実に変わりはない。深い哀悼の伝わる一句。                               【 栗木 京子 選 】


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