目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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      静寂に耐へてゐるなり大試験   上尾市  中野 博夫

試験監督の時ではなかろうか。 受ける方はむろんだが、静寂にじっと耐えている監督係も大変なこと。                         【 矢島 渚男 選 】


    ため息でふくらませてるシャボン玉いくら飛んでもそれはため息
                             守口市  小杉 なんぎん

高々と楽しそうに飛ぶシャボン玉と、ため息のギャップが面白い。 ため息で始まり、ため息で終わる工夫が効いている。                【 俵  万智 選 】 

                         < ため息でシャボン玉ができる? > 


      遠洋を語らず若布干す男   神奈川県  中島 やさか

若いときに鮪(まぐろ)を追う漁師か、遠洋航海の船員だったか。過去は何も語らず黙々と若布(わかめ)を干している。一句で男の一生を表現した。
                                    【 矢島 渚男 選 】


春立つや旧のこよみの美しき   東大阪市  木田 博幸
 
暦には24節気や72候それぞれに該当時節を表すいい名称が付されている。ことに旧暦には先人たちのおもいを込めた美しいことばが多い。
                                  【 宇多 喜代子 選 】


       ゆつくりとゆつくりと雪降りやまず   高松市  島田 章平

四国では珍しい雪に見とれている作者の姿が「ゆっくり」の反復で表現されている。降りやまないことを願っているようでさえある。          【 矢島 渚男 選 】


       呼吸(いき)するとくもる眼鏡やマスク大   羽曳野市  鎌田  武

  用心して大きめのマスクをすると、上にかけた眼鏡が息をしただけで曇ってしまう。下五の「マスク大」に現在を感じ取る。              【 小澤  實 選 】 


      早春や知恵を出し合ふ枝と枝   東京都  藤ヶ谷 国柱

一風変わっているが、説得力もある捉え方。芽吹く直前の枝々は、繊細で力強い生命力に満ちている。それを木々の知恵と呼んでもいい。「出し合ふ」の「合ふ」がまたいい。                              【 正木 ゆう子 選 】


      蜂飼の淋しくなれば薪を割る   横浜市  早川 信之

花を求めて暖地を回っている養蜂家だろう。淋(さび)しい時には薪(まき)を割ってまぎらす。こうした句は作者自身が蜂飼なのか、それを見ている第三者なのかで価値が決まろう。                            【 矢島 渚男 選 】


      たまご砂糖こむぎ粉バター春近し   東京都  高橋 よしえ 

この材料でこれから作るのはケーキかクッキーか。たまご以下バターまで、これら脇役に押し出されている主役は「春近し」。             【 宇多 喜代子 選 】


      冬銀河土葬の祖父が目を覚ます   神戸市  山上 陽太郎

冬銀河を見上げていて、かつて土に葬った祖父が再生しているのではないか、と感じている。火葬ではなく、土葬であったことが生きている。冬銀河が壮麗である。
                                      【 小澤  實 選 】 


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