目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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      蓮の花散りておのれを解体す   小島 一慶 ( こじま いっけい )

蓮(はす)の花がみごとな盛りをすぎて、散りはじめる。花びらが開ききって、もはや閉じる力がなくなる。やがてひとひらずつ花から外れ、水の上に散らばる。無残にして華麗な自分の始末のつけ方。句集 『入口のやうに出口のやうに』 から。
                      【 '19.09.06 四季 ・ 長谷川 櫂 選 】 


      ふるさとの十五は大人祭笛   堺 市  重親 利行

この少年には昔の作者の姿も重なっているだろう。土に根ざした15歳は、立派な働き手。自然は、子供を早く大人にしてくれる。       【 正木 ゆう子 選 】


      ごきぶりや読経続ける通夜の席   川崎市  西  順子

僧の読経が続く通夜の席に、ごきぶりが出てきてしまった。たたきつぶすわけにもいかない。ごきぶりの生が、死者の死をきわだたす。         【 小澤  實 選 】


夏休み東京タワーの頂上で孫が見る令和我が見る昭和
                          町田市   永井 悦子

東京タワーから眺める街並。孫が見ているのは現在の東京だが、作者はそこにいつしか昭和の日々を重ねている。初めてタワーに行った日の記憶なのかもしれない。
                                    【 栗木 京子 選 】


      母の名はひらがなの二字墓参り   東京都  吉田 かずや

明治の女性の名前は仮名二字が多い。 盆の墓参りだろうか。 墓も戒名ではなく本名だった。                              【 矢島 渚男 選 】


      炎天やエラーしたのは俺の孫   匝瑳市  椎名 貴寿

俳句に「孫」の語を使って成功することはほとんどないが、なんと微笑(ほほえ)ましくおかしみのある句。「俺の」がいい。まるで俺がエラーしたよう。 【 正木 ゆう子 選 】


      背と胸に児を括(くく)りつけ踊るなり   名古屋市  可知 豊親

背と胸とに子を括りつけて、踊っている。双子か、あるいは、年子か 、児の字を使っているので、赤子ではあるまい。重そう。かくまでしても踊らないではすまないのだ。
                                    【 小澤  實 選 】


    病床の弟と語る幼き日互いに初めて知ることもあり  
                            東京都  野上  卓

弟と、もっとも時間を共有していたはずの「幼き日」。だが、兄と弟の日々は、必ずしも同じではなかった。人生の真実を感じさせる深みのある一首。【 俵  万智 選 】


炎天下石工ら石の目を探す   岡山市   国定 義明

炎天と焼けたように熱い熱い石。くらくらするような白光の世界である。そこに働く肉体。人の目が探す石の目。そんな構造が見えてくる。      【 宇多 喜代子 選 】


      サングラスより始まりし戦後かな   霧島市  久野 茂樹

1945年8月30日連動国軍最高司令官マッカーサーがサングラスをかけパイプをくわえ厚木飛行場へタラップを降りた時から、占領と戦後が始まったと淡々と述べる。                                    【 矢島 渚男 選 】


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