目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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  老いの身のしがらみを断つさみしさに君もひとりで耐えいるならむ
                             久留米市  塩山 雅之

老年の身に自然にからまってきた血縁、地縁など、多くの縁を、時の経過の中でもはや思い絶とうとする、その淋(さび)しさに耐えている、心の友への共感の歌である。                                   【 岡野 弘彦 選 】


   賞受くる羽生結弦が颯爽と仙台平のはかま着こなす
                            北九州市  白木 典子

ここ2・3年、リンクで見る羽生結弦選手の、文字通り水際立った姿に元気をもらってきたが、先日の和服姿には更に新しい勇気をもらった。実にさわやかで 身についていました。 さすがに女性の眼(め)はそれをのがさず、 すがすがしい一首の形で、その印象をとらえ得ています。                    【 岡野 弘彦 選 】


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  鉄棒に逆上がり好きな少女なりき 97歳 カートに歩く
                            四街道市  出浦 章子

子供のころはおてんばだった。鉄棒が得意で、くるくる逆上がりするのが好きだった。いま97歳になって、器具の助けによって歩く。四句に前後一字あけして出現する「97歳」の数字に言い知れぬ迫力と重みがあり、読む者をはっとさせる。生きるとはこういうことなのである。                        【 小池  光 選 】

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   四度目の元号迎へんと来し方に想い馳せつつ残星を見る
                            生駒市  岩本 喜代

2019年5月1日から新元号が始まる。平成の30年余りを振り返り、新しい時代への展望を詠む歌が多かった中で、この歌は大正生まれの作者が4度目の元号を迎える感慨を詠んでいるところに重みがある。残星は、夜明けの空に残って光る星。朝空を仰ぐ作者の姿に清らかな力を感じた。        【栗本 京子 選 】
 
  
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  この夏のお試しですと渡されたような四月の夏日楽しむ
                            平塚市  小林 真希子

異常な気候の多かった一年だが、こんなふうに前向きに受けとめる方法がある。歌のうまさに加え、読む者をポジティブな気持ちにさせてくれるところが魅力。「お試し」がいい。長くは続かないし、心の準備にもなる。小林さんは年間を通じ、季節の推移や自然を、現代的で新鮮な切り口で詠んでくれた。      【 俵  万智 選 】


   卓袱台の小さき聖菓燦(さん)として   小平市  七木田 清助

茶の間の卓袱台(ちゃぶだい)の上に小さなクリスマスケーキを置いて、聖夜を過ごしている。昭和のクリスマスの回想かもしれないが、この空間に聖なるものが宿っているのを感じる。                           
【 小澤  實 選 】


梟のさみしさで泣く赤ん坊   千葉市  椿  良松

赤ん坊は喋(しゃべ)るかわりに泣く。なにがあったのか、この夜、この赤ん坊は淋(さび)しかったのだ。同じようによる鳴く梟(ふくろう)が寄り添ってくれる。
                                   【 宇多 喜代子 選 】


   元従軍看護婦からの賀状かな   東久留米市  飯山 徳次郎

厳しい戦場からのように今年も届いた一枚の賀状。「…へ書く年賀状」の投句もあったから、年賀を交わしているのだろう。忘れがたい一抹の灯火(ともしび)のような思い出。                              【 矢島 渚男 選 】


  幸せはもう望めぬと思ふわれの朝の湯飲みに茶柱が立つ
                            仙台市  阿多 真也

「人を殺(あや)めた反省を深める中で、短歌を詠み、日々の些事(さじ)にも心を留めるようになって、幸せは求めるものではなく気づくものだと思い至った」と受刑中の作者は言う。                            【 岡野 弘彦 選 】


   どちらにもつけぬと海鼠食う男   茨木市  瀬戸 順治

二つのグループが争っている。酒席で参加を誘うと、「どちらにもつけぬ」という回答である。海鼠(なまこ)という食べ物が性格を暗示する。     
【 小澤  實 選 】


   この山河残せ残せと五郎助ホウ   秋田市  中村 栄一

梟(ふくろう)の泣き声はいろいろに聞きなされているが、ゴロスケホウは代表的なひとつ。それを耳にするたび、彼らが美しい自然を今のまま、いつまでも残して置いて欲しいと訴えているように聞こえてくる。              【 矢島 渚男 選 】


19.01.22
「日本海」呼称問題  改定しないで!  ― 歌手一同  (桑実)

19.01.14
 成人式   スピーチを頼まれた   ― チコちゃん   (富山・琳リン)

19.01.11

最後の旅  パスポートは要らない  ― 兼高かおる  (埼玉・ひろっきぃ)

19.01.07

低空飛行   日韓関係です   ― 自衛隊機   (京都・上の空)

19.01.06
仕事始め   連だこが揚がらない   ― 野党各党   (栃木・夢)

探査機、月面裏側着陸   裏ワザは使ってません   ― 中国   (ひろのん)

19.01.05
V タスキ   青学から東海大へ   ― 箱根駅伝   (千葉・おそ松)   ◎

19.01.04
豚コレラ   イノシシが心配   ― 平成31年   (東京・ゴカ坊)     ◎

19.01.03
今年の抱負   チコちゃんに褒められたい   ― NHK   (神奈川・なごみ)

19.01.01
お雑煮   丸もちを入れます   ― 巨人ファン   (神奈川・白雪姫)  

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 【1月のUSO放送】 月間賞は山形県、会社員 渋谷 貴広 さん(42) の
「 『検知器』公開 」 に決まりました。賞金1万円と記念楯を贈ります。
                                                      ( ’19.02.05朝刊 )
 
 「探知機」公開   本音を聞かせて   ― 防衛省 
            韓国どの            (山形・コーヒー)  


   朴の葉のぶつきらぼうに落ちにけり   霧島市  久野 茂樹

ちらちらとでもなく、はらはらとでもなく、バサッと真下に落ちる大きな葉っぱ。 しかしそれだからこそ俳句に詠めば、俳味横溢(おういつ)。     【 正木 ゆう子 選 】


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