目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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● 第36回愛好者大会 最優秀作品     
  
  平成の日本を知らぬめぐみさん   埼玉県三郷市の古村高介さん(62) 

                      【 時事川柳研究会(川上勉会長)主催 】


      風船の溜り場空のいづくかに   秋田市  中村  耕

子供の手を離れてさまよう風船は、いつしか萎(しぼ)み、木に引っ掛かったり、海や山に落ちるのだろう。 そうはならずに、 空に風船の溜り場があったら、 という素敵(すてき)な想像。                         【 正木 ゆう子 選 】


      一本の花見たき旅ままならず   東大阪市  梶田 高清

名高い桜の木なのか。 あるいは作者に関わりのある木か。 いつかはと思いつつも実現しなかった旅。今年はどうだったろう。            【 矢島 渚男 選 】


      花咲いて赤子生まれて農繁期   大仙市  佐藤 サツ

春から秋にかけて幾度かの「農繁期」がある。桜の咲くころ、水田の準備をすませる。やがて多忙になる。そんな時期に赤ん坊が生まれた。ますます忙しくなる。元気な句。                               【 宇多 喜代子 選 】


      四月馬鹿こんなに信じてくれるとは   浜田市  久保 康輔 

四月馬鹿の嘘(うそ)つきは、やや下火になってきたが、それだけに効果てき面で、素直に信じている相手の対応困惑している作者。さて、どう言い訳をしたらいいのだろう。                                【 矢島 渚男 選 】


      分け入って枝垂桜のの人となる   町田市  枝沢 聖文

枝垂(しだれ)桜の満開の枝を分けて、その内に入って桜を楽しんでいる。「枝垂桜の人」なる表現に、満開の今をもっとも近い場所にいて、満足していることがうかがい知れる。                               【 小澤  實 選 】


      行く春や人老いたれば刺青老ゆ   北本市  萩原 行博

老人のたるんできた皮膚の刺青に、過ぎ行こうとしている春という季節を感じ取っている。なかなか繊細な感覚であると思う。
               【 小澤  實 選 】


    仕事中スマホを盗み見したらしく新元号の「令和」広がる
                                  青梅市  増田  正

新元号の発表は4月1日 (月曜日) の午前11時40分頃だった。 昼休み前で仕事中の人も多かったはず。だがスマホを見た人から情報が広がった。「盗み見」が軽快。                                   【 栗木 京子 選 】


      うららかや笑ふ鴉と歌ふ鳩   上尾市  中野 博夫

春の太陽が輝く日、鴉(からす)と鳩が鳴いている。 鴉は「笑ふ」とし、鳩は「歌ふ」として、書き分けている。それぞれの鳴声が聞こえてくる。それぞれ春の日を喜んでいる。                               
    【 小澤  實 選 】


      三才が二才の手引く弥生かな   横浜市  小川 絹江  

3歳には年長の自覚があるものかどうか。傍目(はため)には3歳も2歳も同じような幼児に見えるが、やはり3歳になれば片言ながら会話ができる。春のほほえましい一景である。                           【 宇多 喜代子 選 】


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