目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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      思うほど楽しくもなしバーベキュー   川崎市  小関  新

バーベキューは季語として歳時記に記載されていないが幾人かの小学生に「季節はいつだ」と訊(たず)ねたら全員の返事が「夏」。季語問題はともかく、この句なんとなくよく解(わか)る。      ナゼショウガクセイニ問ウ? 【 宇多 喜代子 選 】


       日本画に余白のありて杜若   千葉市  中村 重雄

日本画のみならず「余白」ありてこその日本芸術。過剰の是もあるが、この余白、杜若(かきつばた)をよく生かしている。            【 宇多 喜代子 選 】


      鶏の首落す祖父雉子(きぎす)鳴く   上尾市  中野 博夫

飼ってきた鶏をつぶそうと祖父が首を落とした。 その瞬間、奥山の雉子(きぎす)が激しい声で鳴いた、というのだ。 鶏の最後の気配を同類として察しているのか。 不思議を詠んだ。                          【 小澤  實 選 】


      亡き母の知らぬわが老樒咲く   明石市  石田 蒼々子

亡き母への思いが痛烈に感じられる。樒(しきみ)は仏前の花で淡黄白色、葉は抹香や線香になる。獄中の人。                  【 矢島 渚男 選 】


      途切れずに私のゐる桜かな   松戸市  おがはまなぶ

生まれてこのかた刻々と途切れずに継続している私。一瞬一瞬湧き出ている花と私の命。命とは何。時間とは何。そんな不思議に思いを誘われるのも花の頃。
                                    【 正木 ゆう子 選 】


      おぼろ夜や今に生きれば迷ひなし   東京都  神通 芙美代

過去を悔やまず、未来を思い煩わず、今だけに意識を置けば、悩みは減ること間違いなし。時代の節目のせいか、人生を思う投句が多い。 【 正木 ゆう子 選 】


       野に尿(ゆま)る児(こ)に春日傘かざす母   一宮市  渡辺 邦晴

野原に出て、おしっこをしているこどもに母が春日傘をかざしている。男児とも女児とも読めるが、女児と読んだ方が、陰影が生まれるか。野の光が改めてうつくしい。
                                       【 小澤  實 選 】


       島あげて祝ふ一人の一年生   神戸市  末永 拓男

それほど大きくない島のただ一人の一年生の入学を祝っているのだ。島民全員が家族のよう。小さな小学校は島内にあるのだろう。       【 小澤  實 選 】


      常識を疑え孫が入学す   高槻市  東谷 直司

学問の核心は疑うことに始まる。本当だろうか、という心を養うことが覚えることよりも大切。 疑うことで事物の真実に迫れ、と教える祖父。 入学先が中学か高校かなどわかれば、もっとよい。                      【 矢島 渚男 選 】


一年生母待つ角の手前にて犬に声かけ猫に挨拶
                            日南市  宮田 隆雄

4月に小学校に入ったばかりの子。家のすぐ近くまで集団下校してくるのだろうが角一つ分は自分のエリア。すでに馴染みになった犬や猫に声を掛ける姿が愛らしい。
                                     【 栗木 京子 選 】


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