目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
窓を拭く窓の空拭く春立つ日 吹田市 山崎 隆子
窓のガラスを拭いたあと、くもりが消え空がすっきりと見え始める。ガラスの透明と空気の透明が一つになる。立春の日なればこその句である。 【 宇多 喜代子 選 】
窓のガラスを拭いたあと、くもりが消え空がすっきりと見え始める。ガラスの透明と空気の透明が一つになる。立春の日なればこその句である。 【 宇多 喜代子 選 】
一羽たりとも白鳥の振り向かず 東京都 望月 清彦
白鳥は冬の季語だが、これも北へ帰る春の白鳥を思って読みたい。飛び立って、方向を定めた鳥は、前だけを見て飛ぶ。その直向(ひたむ)きさ。
【 正木 ゆう子 選 】
白鳥は冬の季語だが、これも北へ帰る春の白鳥を思って読みたい。飛び立って、方向を定めた鳥は、前だけを見て飛ぶ。その直向(ひたむ)きさ。
【 正木 ゆう子 選 】
女の子同士のバレンタインデー 東京都 松永 京子
親しい女の子同士で、小さな菓子でも贈り合っているのか、こういうバレンタインもいい。あたらしいかるみを感じる一句。 【 小澤 實 選 】
親しい女の子同士で、小さな菓子でも贈り合っているのか、こういうバレンタインもいい。あたらしいかるみを感じる一句。 【 小澤 實 選 】
見つめてたものは雪ではないけれど 守口市 小杉 なんきん
こういう曖昧さの残る句には、解釈する楽しさがある。作者が実際に見つめていたものは雪でなければ何なのか。私は恋の句と解釈したが。 【 正木 ゆう子 選 】
こういう曖昧さの残る句には、解釈する楽しさがある。作者が実際に見つめていたものは雪でなければ何なのか。私は恋の句と解釈したが。 【 正木 ゆう子 選 】
少しづつ春あっちでもこっちでも たつの市 西脇 祐則
子供のような表現だが、本当にその通りと思わせる素朴さがいい。少しずつ進んだり、戻ったりしながら待ち遠しい春はやってくる。 あそこでは梅が咲いた。 こっちではもう桃の蕾(つぼみ)がふくらんでいる。 【 矢島 渚男 選 】
子供のような表現だが、本当にその通りと思わせる素朴さがいい。少しずつ進んだり、戻ったりしながら待ち遠しい春はやってくる。 あそこでは梅が咲いた。 こっちではもう桃の蕾(つぼみ)がふくらんでいる。 【 矢島 渚男 選 】
地雷なき国に暮らして土筆摘む 東京都 吉田 かずや
季語が「地雷なき」平和を実感させる。野や畔(あぜ)に生える土筆(つくし)をなんの心配もなく踏める嬉(うれ)しさ。 【 矢島 渚男 選 】
季語が「地雷なき」平和を実感させる。野や畔(あぜ)に生える土筆(つくし)をなんの心配もなく踏める嬉(うれ)しさ。 【 矢島 渚男 選 】
春田打つ曹洞宗の寺の前 深谷市 三上 通而
治、寺の前の田を打っている。それだけでも景は見えてくるところ、寺の宗旨が曹洞宗であることまで書かれている。古刹(こさつ)なのだろう。 【 宇多 喜代子 選 】
治、寺の前の田を打っている。それだけでも景は見えてくるところ、寺の宗旨が曹洞宗であることまで書かれている。古刹(こさつ)なのだろう。 【 宇多 喜代子 選 】
19.03.27