目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
[87]  [88]  [89]  [90]  [91]  [92]  [93]  [94]  [95]  [96]  [97
   新米を炊くは余生の恋に似る   東村山市  岡崎 多加之

新米を炊くのは 「余生の恋」 に似ている、という。 それは微かに、あたたかな喜び。新米に老いらくの恋を重ねるのは新鮮であり、優れた作品であろう。  
                                    【 矢島 渚男 選 】


   肉付きの良き蟋蟀を鶏つつき   桑名市  田村 将昭 

こおろぎに 「 肉付きのいい、わるい 」 があるとは、提出句に教わった。人間の目でこおろぎを見ていない。 鶏の目でこおろぎを見ている。      【 小澤  實 選 】



今週の特選句

  スケジュール彼と会う日に音符書く   ( 岩手県 高橋 京子 30歳 )  
     明日も ♪ 明後日も ♪ 、ウフフ、特選!


ほかに、
  音符など読めぬが歌を唄ってる     ( 千葉県 堀口 弘一 87歳 )  
     カナリヤは音符読まないもんね。


  村祭音符は無いが笛太鼓        ( 北海道 柏葉  誠 65歳 )
     陽気でにぎやかで、今年の祭りも楽しいや。

  小さいミス弾き直す孫に目がうるみ  ( 神奈川県 国  武英 79歳 )
     真っ直ぐなお孫さんですね。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 幕 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは10月21日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   紅白に島を真二つ運動会   新居浜市  鈴木 武夫

瀬戸内海の島の小学校の運動会なのであろう。子供たちが紅白の組に分かれ、それを応援する親や縁者や近所の人たちも、それぞれ紅白に分かれて声援を送っている。                                【 矢島 渚男 選 】


   ああこわかつたかまきりにとびつかれ   松山市  久保  栞

秋の昆虫でも、ばったやいなごに飛びつかれても、小さいためそれほど怖くはない。かまきりは大きく、重い。ようやくシャツからはずしての「ああこわかった」である。 
                                    【 小澤  實 選 】


今週の特選句

  古本に栞誰かの息づかい           ( 大阪府 まるばぁ 49歳 )  
     どんな人だったんでしょうね。 特選。


ほかに、
  やばかった栞代わりの箸袋          ( 長野県 ねずこん 66歳 )
     危ねぇ、危ねぇ、気ィつけなきゃいけねえ。


  雨は過ぎ栞挟んで野良に出る       ( 群馬県 岡庭 伸 51歳 )
     早く仕事終えて、続き読みましょう。

  拾圓が二枚出てきた親父の本     ( 三重県 池田 金一 75歳 )
     遺してくださったんですよ、きっと。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 蓮根 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは10月14日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   運動会兄と妹弟も   東京都  斎木 百合子

兄がいて弟がいて妹がいる。この3人が揃って運動会に来てくれた。嬉(うれ)しいとは書いてないのに、はちきれる程の嬉しさのあふれた句。   【 宇多 喜代子 選 】


   いくさよあるな髪鷲摑みして洗ふ   藤井 浅夫

「髪」で軽く切れる。戦よ、あるな、の鬱屈(うっくつ)した思いで髪の毛を鷲摑(わしづか)みにして洗うというのである。中七の把握に思いが表されている。
                                    【 矢島 渚男 選 】


  蛍となりて帰ると言ひし若き兵いまも知覧の夜をさすらふ
                        東京都  松井 和治

知覧でよく知られている伝えで、あたたかく世話してくれた小母(おば)さんに、「きっと蛍になって帰ってくるよ」と言って発(た)っていった、特攻隊員を語り伝える身にしむ話。                                【 岡野 弘彦 選 】


  三日かけて「玉音放送」諳んじぬ獄にむかふる終戦記念日
                          仙台市  長岡 義宏

獄中で新聞に再録された昭和天皇の玉音放送を、くり返し書き写し音読して、暗記してしまった。作者の思いが察しられる。          【 岡野 弘彦 選 】


カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新コメント
[12/31 越中之助]
[12/31 越中之助]
[12/10 ?]
[10/30 読売読者]
[09/06 榎丸 文弘]
最新トラックバック
バーコード
フリーエリア
ゲイ無料総合サイト
カウンター