目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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  券売機君と旅した街の名は400円で光を放つ
                     仙台市  越田 勇俊

駅名を見るだけで、大切な旅の思い出が蘇る。400円という具体的な数字がリアルで、どれくらいの遠出かも想像させてくれる。          【 俵  万智 選 】


  新米が杓子について光りおり一粒一粒ひろうも旨し
                     船橋市  山崎 三千子

炊き立ての新米は、まさに光って見える。茶碗によそったあと杓文字から一粒一粒つまんで食べる楽しみ。給仕をする人の特権と言えよう。「ひろう」が効いている。
                                    【 栗木 京子 選 】


今週の特選句

  幕内が出てふるさとを自慢する     ( 神奈川県 青木 恭子 74歳 )  
     ごっつぁんです。 どすこい、 特選!


ほかに、
  差し当たり五輪閉幕まで生きる     ( 東京都 伊藤 今朝男 78歳 )
     東京だけじゃありません、その先もね!


  子は巣立ち恋三昧の第二幕       ( 千葉県 滝沢 ゆき子 50歳 )
     あぁ、巣立ちが待ち遠しかったわ。

  出る幕がないのにいつもかくれんぼ      ( 大阪府 さんだんす 54歳 )
     参加することに意義がある。
 
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 釜 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは12月2日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   行く秋やさきほどありし雲もなく   吹田市  佐野 仁紀

秋も深まり空気の流れも速い日。さっきまであった雲もない。中七の率直で稚拙な言葉がいいのだ。みんな過ぎて行く。               【 矢島 渚男 選 】


   晩学の二階の小部屋小鳥くる   久喜市  利根川 輝紀

世間一般の人たちよりやっや遅く学びをはじめた。俳句であっても他の何かであっても、とにかく一人で学習している。 その軽く弾む気持ちを伝えるのが「小鳥くる」。
                                   【 宇多 喜代子 選 】


   銀杏散る二人連れにも一人にも   甲斐市  松田 健嗣

この一人二人は即(すなわ)ち誰にでもということ。 風の吹くたびに散り落ちる銀杏(いちょう)黄葉。秋の深まりが感じられる。          【 宇多 喜代子 選 】


  啼きさわぐ鴉の声に亡き母の「また人が死ぬ」とつぶやく声す
                          二本松市  内藤 四郎

人心が戦争で不安を感じていた頃、鴉(からす)がさわぐと戦場で人が死ぬと、老人たちがひそかに噂していたことを思い出す。          【 岡野 弘彦 選 】


今週の特選句

  蓮根を煮てふと気づく誕生日          ( 東京都 三毛猫 56歳 )  
     今年の御馳走は蓮根。 バースデーに、 特選。


ほかに、
  蓮根を噛む音だけがする夕げ         ( 大阪府 まるばぁ 49歳 )
     黙々と、シャリシャリと。


  蓮根を折らずに掘って父の顔       ( 東京都 音木 創志 68歳 )
     やっぱり父さんは違うなぁ。

  酢れんこん家族がひとり増えました         ( 香川県 卯月 28歳 )
     え、あ、そうか、いやこりゃ、めでたい!
 
  蓮田に花を咲かせる泥の意地       ( 茨城県 瀬川  移 69歳 )
     そうだ、その意気で頑張れっ!

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 波 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは11月25日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   剣豪の立つていさうな芒かな   流山市  久我 渓霞  

芒(すすき)のなびく気配を剣豪が「立っていさうな」と見た句だが、いつしか「立っている」という図に変わってゆく。                  【 宇多 喜代子 選 】


   爽やかに名さへ留めぬ仏師かな   東京都  山口 照男

仏像の多くは作者が知れない。国宝や重文を含む優れた作品の多くが無名の作。無名に徹した人々の爽やかな生き方への深い敬意がある。
                                   【 矢島 渚男 選 】


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