目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
築百年最上級の隙間風 東海市 斉藤 浩美
すうすうと、この上なく冷たい隙間風も、最低と言わず、最上級と誉めて我慢すれば気にならないかもしれない。何事にも応用できるユーモラスな心理作戦である。
【 正木 ゆう子 選 】
すうすうと、この上なく冷たい隙間風も、最低と言わず、最上級と誉めて我慢すれば気にならないかもしれない。何事にも応用できるユーモラスな心理作戦である。
【 正木 ゆう子 選 】
介護より解かれじんわり世の中は広くなりけり虚脱ののちに
藤沢市 清島 俊雄
介護の日々が終わってすぐに開放感を味わったのでなく、まず虚脱感に襲われたのだ。 「じんわり」に実感がこもっている。 【 栗木 京子 選 】
藤沢市 清島 俊雄
介護の日々が終わってすぐに開放感を味わったのでなく、まず虚脱感に襲われたのだ。 「じんわり」に実感がこもっている。 【 栗木 京子 選 】
本当は上手に描ける人なのに下手さが辛い絵手紙が来る
青梅市 諸井 末男
親しみやすさ、手作り感、そういったものを過剰に演出された時の、鼻につく感じ。それを実に婉曲に上手に言っている。 【 俵 万智 選 】
青梅市 諸井 末男
親しみやすさ、手作り感、そういったものを過剰に演出された時の、鼻につく感じ。それを実に婉曲に上手に言っている。 【 俵 万智 選 】
行く秋やちゃん付けに夫偲ぶ友 鎌倉市 中江 優子
夫婦はたいていの場合、相手の子供時代を知らない。夫の幼馴染(おさななじみ)がしてくれる昔話は、妻の知らなかった夫の一面を見せてくれる。
【 正木 ゆう子 選 】
夫婦はたいていの場合、相手の子供時代を知らない。夫の幼馴染(おさななじみ)がしてくれる昔話は、妻の知らなかった夫の一面を見せてくれる。
【 正木 ゆう子 選 】
柿落葉やがて大地の色となる 横浜市 竹村 清繁
高揚の葉のなかでも柿は彩色が見事。 その表裏に初冬の日を受けながら地に落ち、やがて朽ち、土になってゆく。 その過程を端的にとらえ、美学とも諦観ともいいがたいおもいをさりげなくとらえている。 【 宇多 喜代子 選 】
高揚の葉のなかでも柿は彩色が見事。 その表裏に初冬の日を受けながら地に落ち、やがて朽ち、土になってゆく。 その過程を端的にとらえ、美学とも諦観ともいいがたいおもいをさりげなくとらえている。 【 宇多 喜代子 選 】
鉄橋の遠きひびきも冬ざるる 加須市 松永 浮堂
はるかかなたの鉄橋を列車が渡ってゆく響きも、荒れさびた感じであるという。枯野がはるかまで広がっていて、あたりは静寂に支配されている。うつくしい冬の大景。
【 小澤 實 選 】
はるかかなたの鉄橋を列車が渡ってゆく響きも、荒れさびた感じであるという。枯野がはるかまで広がっていて、あたりは静寂に支配されている。うつくしい冬の大景。
【 小澤 實 選 】
今週の特選句
日めくりの良さはきのうが捨てられる ( 岐阜県 金子 英重 64歳 )
その為には毎日めくらなきゃね。 特選。
ほかに、
命日がどこかに百年カレンダー ( 兵庫県 たむ平 59歳 )
考えない、考えない。
そば屋からとどいたこよみ七味付き ( 埼玉県 古希のくまさん 75歳 )
そば屋の暦、大安や仏滅がわかって有難い。
若い日と再会暦の百名山 ( 神奈川県 国武 英? 79歳 )
いいですね、爽やかで、毎月の写真。
かあちゃんの暦になかった日曜日 ( 埼玉県 関根 一雄 63歳 )
休みなく働いてたものね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■ 募集お題 「 湯気 」
■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
お題を明記してください。
■ 締め切りは12月23日(消印有効)です。
なお応募作品は返却いたしません。
また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
特選句には賞金を差し上げます。
■ ご記入いただきました個人情報は、
本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
■ 宛先 〒102-8008
千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係
日めくりの良さはきのうが捨てられる ( 岐阜県 金子 英重 64歳 )
その為には毎日めくらなきゃね。 特選。
ほかに、
命日がどこかに百年カレンダー ( 兵庫県 たむ平 59歳 )
考えない、考えない。
そば屋からとどいたこよみ七味付き ( 埼玉県 古希のくまさん 75歳 )
そば屋の暦、大安や仏滅がわかって有難い。
若い日と再会暦の百名山 ( 神奈川県 国武 英? 79歳 )
いいですね、爽やかで、毎月の写真。
かあちゃんの暦になかった日曜日 ( 埼玉県 関根 一雄 63歳 )
休みなく働いてたものね。
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■ 募集お題 「 湯気 」
■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
お題を明記してください。
■ 締め切りは12月23日(消印有効)です。
なお応募作品は返却いたしません。
また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
特選句には賞金を差し上げます。
■ ご記入いただきました個人情報は、
本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
■ 宛先 〒102-8008
千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係
百歳を一期と思へ万年青の実 本多 豊明
百歳が珍しくなくなった現今だが、やはり一期百歳はめでたい。「万年青(おもと)の実」が嫌味なく百歳を寿いでいる。 【 宇多 喜代子 選 】
百歳が珍しくなくなった現今だが、やはり一期百歳はめでたい。「万年青(おもと)の実」が嫌味なく百歳を寿いでいる。 【 宇多 喜代子 選 】
晩白柚少年の恋成就せし 福井県 中川 月見
少年の頃から恋うてきた女性とみごと結ばれた、ということなのだろう。 特別大きく香りの高い柑橘(かんきつ)類である晩白柚(ばんぺいゆ)を取り合わせて、その喜びの強さを表現している。 【 小澤 實 選 】
少年の頃から恋うてきた女性とみごと結ばれた、ということなのだろう。 特別大きく香りの高い柑橘(かんきつ)類である晩白柚(ばんぺいゆ)を取り合わせて、その喜びの強さを表現している。 【 小澤 實 選 】
除染終えしわが庭に咲く母子草いずこより運ばれきたりし土か
郡山市 伊藤 敏江
庭の除染は2年前、表土を削り新しい土が敷かれた。その土から若草が伸び、よく見ると母子草、春の七草の「ごぎょう」であった。下の句の感慨が旨にしみる。
【 岡野 弘彦 選 】
郡山市 伊藤 敏江
庭の除染は2年前、表土を削り新しい土が敷かれた。その土から若草が伸び、よく見ると母子草、春の七草の「ごぎょう」であった。下の句の感慨が旨にしみる。
【 岡野 弘彦 選 】