目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
「こんちくしょう」「あのやろうめ」と草を引く 茅ヶ崎市 吉田 哲弥
農業を営む友人から、抜いても生えてくる草への呪いの言葉を聞いたことがある。この句もまるで人へのようなストレートな呪詛(じゅそ)だ。 【 小澤 實 選 】
農業を営む友人から、抜いても生えてくる草への呪いの言葉を聞いたことがある。この句もまるで人へのようなストレートな呪詛(じゅそ)だ。 【 小澤 實 選 】
べら煮れば五彩失せたる梅雨入(つい)りかな 大分市 坂井 清明
熱帯から亜熱帯に棲(す)むベラ類は赤や緑や青など美しい色彩の魚だが、煮ると色彩が失われてしまう。日常生活からの着眼のよさ。性転換をする魚としても知られている。 【 矢島 渚男 選 】
熱帯から亜熱帯に棲(す)むベラ類は赤や緑や青など美しい色彩の魚だが、煮ると色彩が失われてしまう。日常生活からの着眼のよさ。性転換をする魚としても知られている。 【 矢島 渚男 選 】
あなたの闇とわたしの闇をやわらかくひかりで繋ぎ飛び交う蛍
横浜市 水野 真由美
一緒に蛍見物をしている二人。わかり合えない部分を持ちつつも、今晩は美しい光景を前に寄り添っている。 「闇」に、現実の闇と心の闇を重ね合わせた表現が印象的だ。 【 俵 万智 選 】
横浜市 水野 真由美
一緒に蛍見物をしている二人。わかり合えない部分を持ちつつも、今晩は美しい光景を前に寄り添っている。 「闇」に、現実の闇と心の闇を重ね合わせた表現が印象的だ。 【 俵 万智 選 】
線香はかたちのままに灰となり悲しみは我の胸にのこれり
東京都 伊藤 強一
仏前の選考は細い棒状の物、蚊取り線香は太い渦巻状のものが多い。この一首は、後者の方であろう。耐えなければならぬ悲しみを、一夜耐え通した後の思いである。 【 岡野 弘彦 選 】
東京都 伊藤 強一
仏前の選考は細い棒状の物、蚊取り線香は太い渦巻状のものが多い。この一首は、後者の方であろう。耐えなければならぬ悲しみを、一夜耐え通した後の思いである。 【 岡野 弘彦 選 】
18.07.24