目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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     家建てな旅せな十年日記買ふ   大分市  二階堂紅雲

あれもこれもしなくてはと思うばかりで一年は過ぎてゆく。さてこれからの10年。家を建てること、旅に出ること。忙しくなりそうだ。【 宇多 喜代子 選 】



     軍服はみな丸眼鏡レノンの忌   長崎市  中村 誠示

ジョン・レノンの命日はまた太平洋戦争開戦の日でもある。平和運動に身を挺(てい)したレノンと兵士たちが同じ眼鏡をかけている悲しさ。
                              【 正木ゆう子 選 】


   冬うららふぐりゆたかに猫過ぎぬ   豊橋市  河合  清 

晴れた冬の日、雄猫が通り過ぎた。みごとなふぐりを見たところにおかしみがある。「冬うらら」が「ふぐり」によく似合う。        【 小澤  實 選


  髭(ひげ)を剃る鏡に写るわが顔の八十路をすぎて母に似てきし
                           東京都  軽部 和三

年齢が加わると性別など超越してくる。娘が父に似てきたり、息子が母に似てきたり。隠されていたものが浮上する。ああ自分はまぎれなく母の子だったんだ。重い感慨。                     【 小池  光 選 】 



11日 口と財布は締めるが得
12日 愚痴はいかに高尚でも、またいかなる理由であっても、
     けっして役にはたたない
13日 口に蜜あり腹に剣あり
14日 諦めは心の養生
15日 すべての人には、その個性の美しさがある
16日 田畑は雑草によって損われ、人は貪欲によって汚される
17日 君子は己に求め小人は人に求む 


今週の特選句
  凧揚げの父へと母の団扇風     ( 埼玉県 本戸  花  60歳 )
     お父さん今年もよろしくね。特選よ。


ほかに、
 現実は何も起こらぬ団地妻      ( 東京都 不老長寿  60歳 )
     さぁ、それはどうでしょ。
 
 団欒はもういい早く嫁に行け      ( 大阪府 奥 時雄 73歳 )
     本当に行ったらすっげぇ寂しがるくせに。 
  
 団体の割引の為だけの俺      ( 東京都 安元ふみき 57歳 )
     役に立ってるじゃないスか。

 青年団歳は平均50歳        ( 新潟県 鶴巻  弘 70歳 )
     少年団の平均は40歳なのかね。


 夕つ陽はいま胎内にともりゐむまぐはひ終へし鳩そらを飛ぶ
                          明石市  中條 節男

原初の時代から、鳥は常に人間にとって生命力の指標だった。日本神話の造物主いざなぎ・いざなみの二神に婚(とつ)ぎのわざを教えたのも、鶺鴒(せきれい)であったという。この一首、そうした原初の情念を思わせる。交接を終わった雌鳩が明石海峡、淡路島を眼下にして夕映えの空を歓喜に燃えながら乱舞している                   【 岡野 弘彦 選 】

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読まざりし「魔の山」を老いて病む日々にとどこほりつつ読みをはりけり
                           松戸市  関根 賢人

若いときに読もう読もうとして読まないでしまった書物が誰にでもあると思う。
老境になりしかも病を得たとき、思い出してはそれを手にする。読みはじめたがすらすら読めるものでもなかった。しかし何とか読了し、人生の宿題の一つを果たした。こういう読書というものがある。こころうたれる。【 小池 光 選 】 

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 父と母次々入浴介助して体中から玉の汗噴く
                        泉佐野市 河合 陽子

高齢者の入浴介助。 一人分だけでも大変なのに父と母を次々に介助するのは重労働である。体力を使うし、精神的にも疲れる。だが作者は俯(うつむ)いてはいない。体から吹き出る汗を「玉の汗」と詠んでいるところがじつに健やかに感じられる。父母と作者の身も心も清める汗。汗の美しさに感銘を受けた。                         【 栗木 京子 選 】

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 幾つかのユリの蕾は幾つかのユリとなりたり花瓶に生きて
                        さいたま市  小野 剛志
  
蕾から花となり、人の目を楽しませてくれるユリ。が、花を咲かせるのは、本来は命のリレーのためだ。そこから途切れている事を知らないままの美しさしは、空しくもあり、また切なくもある。 リズミカルな上の句がユリの無邪気さを、倒置法で言いさしの結句がその運命の残酷さを、巧みに表している。
                                【俵 万智 選 】



   冬銀河無数の中に好きな星   安曇野市  曽根原幸人

誰にでも好きな星があるはず。 いかに宇宙の謎が科学で解明されても、この「好き」だけは自分だけのもの。           【 宇多 喜代子 選 】



10.01.25
国をあげての再建支援   
      「 いつかは鶴の恩返しを 」   ― JAL    (猫じゃらし) 
   
10.01.21
新マーク     千羽鶴です     ― JAL     (奈良・出目金)

10.01.20
続投反対70%
      イチローは外野がいい  ― 世論調査   (千葉・おそ松)

10.01.18
株券が紙くず同然に  鶴でも折るか  ― JAL株主  (東京・若嵐)

10.01.17
聞きたくない単語   「いちろう」   ― 受験生   (石神井のワニ)

10.01.04
 新年スタート   
    虎の子はお守りします   ― 日本年金機構  ( 愛知・笑庵 )

 


 1日 美しい笑いは、家の中の太陽である
 2日 誠実にまされる知恵なし
 3日 理想を追う者は足元に気をつけよ

 4日 知って行はざるは、知らざるに同じ
 5日 才能は孤独のうちに成り、人格は世の荒波にて成る
 6日 施して報を願うはず、受けて恩を忘れず
 7日 あまり他人の同情を求めると軽蔑という景品がついてくる
 8日 金貸せば金と友人を失う
 9日 たとえ安くとも現在に必要のない物は買うな
10日 今日出来る事を明日に延ばすな



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