目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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今週の特選句
   眠れぬ夜氷が出来た音がする  ( 埼玉県 堀口 弘一 82歳 )  
     それも生きている証、ですかね。 特選。



ほかに、
  果実酒を祖母とロックで昼下り   ( 福島県 年令詐称 35歳 )
     これいいな。ほのぼの夏、ですね。

  かち割りを奥歯で砕く二死満塁    ( 兵庫県 たむ平 54歳 ) 
     夏ッ! て感じっスね。アウトぉぉぉ!
   
  お喋りなガキ黙らせるシャーベット ( 東京都 安達 秀幸 59歳 )
     爽快!

  南極の氷で口説くバーの禿    ( 大阪府 高久 芳樹 49歳 ) 
     「南極」って冷蔵庫で作ったんだけどね。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   
  製氷室まだかまだかのシャービック ( 島根県 山崎まるむ 42歳 )
     世代限定。どうしても選びたかったの。
                   <私には理解不能ですが・・・?>


レストランで鳩のローストを注文した男が給仕長を呼んでクレームをつけた。

「おい、こんなに固い鳩が食べられるか!」

「そんなはずはありません。
 昨日、猟師が撃ち落したものをすぐに仕入れてお出ししています」

お客が鳩にナイフを入れて見せた。
ナイフは肉に入っていかず、
なにやら金属のような物に当たっているようだった。
取り出してみると、中から小さな紙切れが出てきた。

「なんと書いてある?」

「前線から本部へ。明朝総攻撃」

                        【 ’11.08.04 週刊新潮 】


   またひとり笑いて夏至の少女たち  登米市  狩野 甦陽

一斉に笑うのではないところに、少女たちの静かな様子がうかがわれる。いつまでも明るい夕方を想像すると、いっそう夏至らしい。  【 正木 ゆう子 選 】



   十薬に埋めつくされむ死後の庭   川越市  益子 さとし

地下茎で広がる十薬(ドクダミ)の繁殖力はたくましい。取る人がいなくなった時には・・・と想像する作者。寂しい句だが力強い表現だ。【矢島 渚男 選】


今週の特選句
   レコードの針の飛ぶとこあのけんな ( 福岡県 益子 理恵子 58歳 )  
     それも歴史ですな。 特選。



ほかに、
  ドーナツ盤抜けなくなった青春期  ( 長野県 加藤  修 62歳 )
     サバぁ言うねぇ。

  CDは裏が勿体無えんだよ     ( 愛知県 川越 公応 61歳 ) 
     オッサン、何度説明したら分かるんだ。
   
         <今週は、作品が不調というより、私が不調?>


   もうちょっとで蛍に成れる所まで   津 市  西  をさむ

蛍を見つめていると、ついつい感情移入して、蛍の気分になってしまう。前の句に続けて読むと、恋の句のようにも思われる。    【 正木 ゆう子 選 】

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 <参考> ここで言う「前の句」とは・・・

   同窓会腐草蛍と化す夕(ゆうべ)   行田市  松岡  博

「腐草(ふそう)蛍と化す」は72候の一つで旧暦6月の始め。昔憧れた人に会えるかもしれない夜に、この風変わりで妖しい季語はぴったり。


遺体を納めた棺桶を担いで、
葬儀屋が狭い階段を一歩一歩下りてきた。
気をつけてはいたものの、案の定、葬儀屋は階段を踏み外した。
棺桶は階段から転がり落ちて、階下の床に激しくぶつかった。
その衝撃で蓋は開き、
中からはこれまた衝撃で生き返った老婆が大声を上げた。

「ちょっと、痛いじゃないの!」

こうして老婆はさらに5年生きた末に、とうとう息を引き取った。

葬儀屋が棺桶に釘を打ち、担ぎ上げようとした。

老婆の亭主がそっと耳打ちをした。

「今度は絶対にヘマするなよ!」

                        【 ’11.07.21 週刊新潮 】


今週の特選句
   泥だんご葉っぱ2枚で2つ売り ( 東京都 鈴木 利夫 63歳 )  
     ストレートに可愛くてやられました。 特選。


ほかに、
  落葉樹いいな春には生えるから  ( 埼玉県 鉄砲弥八 60歳 )
     落ち葉でも頭にのっけてなさい。

  葉鶏頭「ハゲ伊藤」と聞く我が上司 ( 兵庫県 小田 慶喜 55歳 ) 
     全国の伊藤さん、気にしないで下さい。
   
  思い出の紅葉リルケの本の中  ( 愛知県 伊藤 弘子 66歳 )
     リルケってどんな怪獣ですか?。

  ゆずり葉に倣(なら)い晩節清く散る ( 大阪府 中野 澄男 71歳 )
     ゆずられた方も襟を正さなくては。



今週の特選句
   畳替え少し人生腑に落とし     ( 新潟県 林真去 75歳 )  
     その境地にいつ達せるでしょう・・・・・・。 特選。


ほかに、
  畳替えフリルのブラを買うてやり ( 長野県 喜寿真打 73歳 )
     勇気あるなぁ。

  ハンカチをきちんと畳む今も妻 ( 埼玉県 添田 誠三 89歳 ) 
     奥様もご主人の眼差しも素敵ですね。
   
  「時代劇の部屋」と和室を呼ぶ子供 (東京都 佐々木冬彦 63歳)
     抜け穴や吊り天井もあるんじゃないスか?

  すててこになれと実家の古畳  ( 長野県 丸山 宣久 76歳 )
     あ、服は着なくていいから。


  ベッドより何故か昂ぶる畳かな     ( 東京都 原珍 58歳 )
     何を言うとるんですか。

  
足裏が興奮してる青畳     ( 東京都 長島 ター坊 68歳 )
     あートンカツ食いてー。

  引越の畳一番訳を知り      ( 青森県 奥崎 東英 69歳 )
     畳さん畳さん、どういう訳なのォ?


  宅配を受け取る頬に畳跡     ( 東京都 ありなみん 36歳 )
     あの、服は着てきて下さい。


   追う一羽逃げる一羽も羽抜鶏   神奈川県  石原 美枝子

二羽の羽抜鶏の動きがいきいきと活写されている。構図は単純。それでいて、妙に滑稽なところがある句だ。           【 宇多 喜代子 選 】


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