目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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   稲の花どんな花より美しく   東松山市  柳沢 一男

われわれの命を養ってくれる稲への思いがこもった句。毎日食べながら、稲の花を見たことのない人も多いにちがいない。             【 正木 ゆう子 選 】


   戦ひは諾(うべな)はねどもくりかえしひそかに歌ふ「かへりみはせじ」
                              茅ヶ崎市  青木 君子

戦争中よく歌った「海行かば水漬(みづ)く屍(かばね) 山行かば草生(む)す屍・・・」は戦いの歌というより、大伴氏が宮廷への忠誠を誓った歌なのだが、今度の戦争で印象が変わった。 作者は私と同年。 その思いに共感する。
                                    【 岡野 弘彦 選 】


   うさぎさんおいしいおもちくださいな
      千葉県 市川市立冨貴島小学校2年 冨森 萌々笑

月のうさぎにおねだりするような 「くださいな」 が楽しいですね。 お月見の座(ざ)の雰囲気(ふんいき)が出ています。
                【 ’13.09.28 KODOMO俳句 高柳 克弘 選 】


今週の特選句

  下駄箱を半分空けて子が嫁ぐ      ( 茨城県 瀬川  移 67歳 )  
     フフ、どう埋めようか、ここ・・・・・・。 特選。


ほかに、
  弟にスパイク譲り託す夢         ( 大阪府 渡辺 たかき 53歳 )
     兄ちゃんの分まで、頑張ってくれよォ!


  独り身と決めて真っ赤なヒール履く   ( 神奈川県 ザマ・ミロ 68歳 )
     さぁ、街を闊歩しよう! 

  悲しみをのりきるための靴を買う     ( 兵庫県 かすみそう 57歳 )
     新しい靴を買わなくちゃ。


  片減りの靴が伸ばした棒グラフ      ( 三重県 栗田  壽 74歳 )
     ボーナスが楽しみだ。靴買おう。


  靴音が変わり実家にあと2キロ      ( 東京都 遠藤  寛 44歳 )
     昔と変わらないなぁ、この道は。

  靴音で無視か出迎え決める犬          ( 東京都 はる ?歳 )
     コラ何様のつもりだお犬様。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 キャップ 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは10月2日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


内装職人が一日仕事で床にカーペットを敷きつめた。
一服しようとタバコを探したが見つからない。
床を見ると、カーペットにコブができている箇所があった。

「いけねえ、あそこに落したか」

今さら仕事をやり直すのも面倒だからと、
男は何度もとびはねて踏んづけ、コブを平らにしてしまった。

「終わったかい、御苦労さま」

「はい」

主人はタバコを手にしていた。

「これ、あんたのだろ。隣の部屋に落ちてたよ」

「あっ、ありがとうございます」

主人が職人に聞いた。

「ところで、ハムスターが一匹、籠から逃げ出したんだが、こっちへ来てないかね?」                       
                         
                             【 ’13.10.03 週刊新潮 】


   芒原夜はけものの往来す   足利市  長谷川 洋児

昼は人も往来する芒原だが、夜になると、獣が出て来て行き来するというのだ。
山を背にした土地だろう。闇の中に獣の眼がきらめく。      【 小澤  實 選 】


   雷鳥の子に初めての人のこゑ   川崎市  沼田 広美

高山に住む雷鳥の雛に、人間の声はどのように響いているのだろうか。
人の立場から詠んでいるのではなく、雷鳥の子の立場からであるのがいい。
無事に育って欲しい。                        【 小澤  實 選 】


   火星より見れば涼しき水の星   川崎市  多田  敬

暑い暑いとすごした夏だったが、それでも地球には海がある、大気がある、雨が降る。太陽系の中で多分最も涼しげな青い星、地球。     【 正木 ゆう子 選 】


   流星をすぐに忘るる母と見る   千葉市  中村 重雄

すぐに忘れるとしても、今はともに心から楽しんでいる母。このひとときを作者は一生忘れない。母と子としてのこの世の出会いが、流星の儚(はかな)さに象徴されてもいる。                                 【 正木 ゆう子 選 】


   わが家には一人部屋なし西瓜食む   高島市  足立 てるお

「そうよ」とあいづちを打つ人の声が聞こえそうだ。これが日本家屋の宿命だとしても、家族一緒に西瓜をほうがいいかもしれない。      【 宇多 喜代子 選 】


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