目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
[143]  [144]  [145]  [146]  [147]  [148]  [149]  [150]  [151]  [152]  [153
  木の葉舞ふ深まる秋の言の葉がきらりと舞ひてわれに宿りぬ
                          幸手市  中村 早苗

めずらしく一句で切って読むべき歌。あざやかな一句の切れが、それに続く詩情を引き出している。                          【 岡野 弘彦 選 】

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【 参照】 【 13.12.16  岡野 弘彦 選 】
   冬に入るさびしき橋を渡りつつ未練うするる町ふりかへる
                          高槻市  長沢 英治 


< 6日付けの記事は気付かずに処分 >
   【 岡野 弘彦 選 】、【 小池  光 選 】は、後日。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  さて今日も青葉に負けずすごさむと施設の朝を心呼吸する
                         所沢市  小野 まつ

97歳の小野まつさんの歌に折々に励まされている。 この歌は 「深呼吸」 ならぬ「心呼吸」 がすばらしい。 心と体を大きく開いて初夏の空気を吸い込む作者。  青葉の勢いに負けないぞ、という心意気が輝いている。 「さて今日も」という初句の軽やかさも見事。ことしも心呼吸で、どうぞお健やかに。    【 栗木 京子 選 】
  
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ハチミツがあふれるやうに布団ほす大マンションの春のベランダ
                         仙台市  岩間 啓二

どの家も春を待ちかねている様子が、たっぷり伝わってくる。  垂れ下がる布団を、ハチミツとした比喩が見事。形状だけでなく季節とも響きあう。コンスタントに佳作を送ってくれた岩間さん。大きな景色を捉える視点やユニークな比喩が持ち味だが、この作品にも魅力があますところなく出ていた。          【 俵  万智 選 】


14.01.24
告示   足りてますか?   ― 親切な人   (埼玉・タッチ)   ◎

 14.01.12
ウマ年   あれっ日馬がいない   ― 初場所   (ゴカ坊)

14.01.11
経済効果  4千人分の弁当  ― 大捕物  (熊本・ホラ吹き童子)

14.01.09
告発状受理  
  しっかりおもてなし致します   ― 検察   (香川・みぢんこ)

14.01.03  
高額なお年玉   すぐ返した   ― 賢い子   (新潟・天女)   ◎

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1月のUSO放送月間賞は、東京都、無職 後藤克好さん(63) の
「正装」に決まりました。 賞金1万円と記念楯を贈ります。
                                                   ( ’14.02.05 朝刊 )

  正装   かっぽう着   ― リケジョ   (東京・不謹慎)


【1月】
  2%目標明記   
    やっと"白川の関"を越えた   ― 安倍首相  (神奈川・参ッ太)  

【2月】
  TPP会談   相手 ― 米
           内容 ー 米   (秋田・天使らんまん)

【3月】
  気になる   母 ― PM2.5
          子 ― 2PM   (大阪・北摂のシンデレラ)
                  < 「2PM」は韓国の人気グループ >

【4月】
  記録映画   出演 ― ゴジラ
           監督 ― ミスター   
               国民栄誉賞への道  (埼玉・気さく)

【5月】
  絞め技   自分の首   ― 全柔連   (群馬・不純男)

【6月】 
  追加   話術   ― 警察官採用試験   (静岡・ひま人)

【7月】
  猛暑日   炎上に注意   ― ネット選挙   (静岡・豆だぬき)

【8月】
  背くらべ   富士より高い   ― 借金の山   (静岡・四十雀)

【9月】
  大団円   日の丸に五輪   ― 国民   (大阪・ウィグ)

【10月】
  8%   復権   ― 1円玉   (青森・ジョーダン)

【11月】
  特定秘密   ありすぎます   ― 夫婦  (岩手・勇士) 

【12月】
  流行文体賞   
    偽装に倍返しするのは今でしょ!  じぇじぇじぇ  (兵庫・鳴砂)



   寒禽のこゑ老幹へ老骨へ   神奈川県  中島 さやか

この寒禽は梟(ふくろう)とか鷹のような特別な鳥ではなく、冬の雀や鴉(からす)かもしれない。 冬木の幹、そして作者に、ピンとした冬の空気を切って、その鳴き声がひびく。                              【 宇多 喜代子 選 】


  初恋の人より喪中葉書きぬ思い出ふかしその父のこと
                        東京都  野上  卓

一枚の喪中葉書によって、蘇(よみがえ)る思い出。 体言止めが、「その父」 との浅からぬ因縁めいたものを想起させ、余韻がにじむ。      【 俵  万智 選 】


今週の特選句
  【 柳家 喬太郎 選 】
     あと七年生きてみようか子猫飼う ( 北海道 新田 直子 49歳 )  

  【 林家 二楽 選 】
     あまちゃんが終って元の朝寝坊  ( 茨城県 伊藤 靖則 49歳 )


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 土産 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは1月8日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   神楽終へ神の気配の闇残す   大阪市  大鹿 正男

神楽の余韻を巧みにとらえた。神様がまだそこらの闇に居そう。 【 矢島 渚男 選 】


   林檎食べ鉛筆で書く方丈記   埼玉県  細淵 勝子

「鉛筆で書く」がリアルだ。 一字一字書き写してゆく夜長。 この本には1185年に京都地方を破壊した大地震も生々しく記録され、日本人の無常観を培ってきた。なお鉛筆の句では「鉛筆の遺書ならば忘れ易からむ 林田紀音夫」が忘れ難い。
                                    【 矢島 渚男 選 】


   約束の聖樹の下といふところ   鯖江市  木津 和典

だれかとの約束場所をクリスマスで賑わう「聖樹の下」と決めた。「といふところ」から察するに、作者にとってこの場所があまり馴染みのない場所であったことがわかる。
                                  【 宇多 喜代子 選 】


カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
ブログ内検索
最新コメント
[12/31 越中之助]
[12/31 越中之助]
[12/10 ?]
[10/30 読売読者]
[09/06 榎丸 文弘]
最新トラックバック
バーコード
フリーエリア
ゲイ無料総合サイト
カウンター