目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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   子のつくるAB型のゆきだるま   須坂市  岩越 正剛

AB型は血液型。ABの子が作ると、雪だるまもどこかAB型っぽいのだ。さてそれがどんな雪だるまかと言われても困るけれど。            【 正木 ゆう子 選 】


   木の実落つ旅役者の子と遊びし日   東京都  徳山 麻希子

その子が町にいたのは、ほんのしばらく。 大人びていたか、美しかったか。 それとも無口な男の子だったか。人生初めての一期一会。       【 正木 ゆう子 選 】


  終(しま)い弘法に終い天神なつかしきこころは今も京にあそべり
                             山口県  末広 正己

京都にも江戸にも、一年の終わりの宗教行事とそれにからまる思い出があって、 人びとの生活のよき区切りと思い出になる。          【 岡野 弘彦 選 】


  ヒシクイもマガンもマガモもハクチョウもみな黒く飛ぶ朝の伊豆沼
                            仙台市  岩間 啓二

鳥の名前を具体的に並べたことで「みな黒く」が際立った。技ありの一首。 
                                     【 俵  万智 選 】


今週の特選句

  二歳児を丹前の中で温める     ( 千葉県 中澤 哲三 70歳 )  
      おや寝ちゃった。 起こさないように、 特選。


ほかに、
  式だけの晴れ着に母は5年貯め  ( 神奈川県 木村 義彦 77歳 )
     5年前は式の話も出てなかったのにね。


  成人式着物にダウン娘(こ)が羽織る ( 埼玉県 金杉 和彦 51歳 )
     変にサマになってんのが不思議だよな。 

  初めての着物姿に犬が吠え      ( 愛知県 笠井 節男 70歳 )
     猫は唸(うな)るし、鼠達は街から逃げてゆく!
 
  紬だけ除けて残りはリサイクル    ( 埼玉県 春日部のヤベ 81歳 )
     形見分け? ちゃっかりしてんなぁ。

  責任は持てぬその後の着付けなど  ( 福島県 内海 将行 71歳 )
     そのために着付け教室に通ってんのよ。


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 せんべい 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは1月15日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   遠い日の縁をいまに賀状くる   東京都  東海林 幸次

今では会うこともないのに、年賀状だけが繋(つな)ぐ縁(えにし)。シンプルな句だが賀状とは確かにそんなものだなあと思わせられる。メールの縁ならすぐに途絶えるところである。                              【 正木 ゆう子 選 】


   枯野より帰り鏡を覗き込む   国分寺市  越前 春生

枯野からひとり帰ってきて、鏡のなかの自分の顔や背後をよく見ているというわけだ。変化はないか。 何かがついてきてはいないか。          【 小澤  實 選 】


   好きな木の好きな枝あり寒雀   流山市  久我  渓霞

雀 (すずめ) にも止まり心地のよい木や枝があるらしい。 いつも あの木のあそこに止まっている。丸く膨らんだ雀の愛らしさがうかがえる句。  【 宇多 喜代子 選 】


   白菜を漬ける婆より古き石   栃木県  あらゐひとし

菜を漬けるのは女性の仕事だった。 婆は何十年もやってきた。 漬け終わると石を載せる。その重石(おもし)は何代も使われてきて、お婆さんよりもずっと古い。家の歴史がこもる石。                          【 矢島 渚男 選 】


  あわ雪を受けそこねしもあの頬に触れそこねしも同じてのひら
                            垂水市  岩元 秀人

作者のてのひらはあまり有能ではないようだが、その未遂感にこそ叙情性が漂う。「 そこねしも 」の繰り返しが、なんだか楽しそう。 軽やかなしらべも魅力的な一首。
                                    【 栗木 京子 選 】


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