目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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今週の特選句

  蛙の子ですと親爺がうれしそう     ( 神奈川県 青木 恭子 73歳 )  
     自慢のオタマジャクシですね。 ゲコ、 特選。


ほかに、
  受話器越し故郷のかえるが鳴いている  ( 東京都 佐藤 俊介 37歳 ) 
     ちぇッ、里心がついちまう。


  大海を知って後悔する蛙          ( 徳島県 けいやん 71歳 )
     後悔せずに航海しなよ、大海。

  飛び付いてくれる蛙のない柳      ( 広島県 山本 博とし 80歳 )
     飛び付いてくれる蛙のない柳家・・・・・・淋しい。

  風邪薬カエルとウサギとゾウが売り   ( 神奈川県 長谷川 彰 65歳 ) 
      誰でもいいから治してくれやい。 

  担任は蛙みたいで独り者         ( 茨城県 瀬川  移 68歳 )
     なんだか好きだったの、この句。

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   ■
募集お題 「 トラック 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは6月18日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   母の日や母といち日過ごしけり   三条市  星野  愛

いろいろな 「母の日」の過ごし方があるが、作者はただ母と一日を過ごした。 ただ穏やかに母の傍らにいる。いいなぁと思う。           【 宇多 喜代子 選 】


   もう住めぬ里に咲き散る桜かな   福島市  二宮  宏

作者の住所が書かれていなかったら、「もう住めぬ」 は、個人的な何かだろうと思うだろうが、福島とあるだけでそうではなさそうだと納得する。それでも花は咲き散る。  
                                   【 宇多 喜代子 選 】


    湯に入るるごとげんげ田に子を立たす   東京都  西出 真一郎

花を湯に喩えた句といえば森澄雄の「ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに」があるが、揚句は別の趣。子供が登場したことで、童話的に。      【 正木 ゆう子 選 】

 【 注 】 げんげ : 紫雲英 蓮華草 れんげ草 げんげん 五形花 げんげ田


   居間に入れば青大将が交(つる)みおり   福島県  黒沢 正行

青大将は屋敷神にもなる大人(おとな)しい蛇だが、こんな場面に遭遇したら誰だってびっくり仰天する。向こうも驚いたことだろう。蛇は交尾したら容易に離れられない構造になっている。大きな雌が小さな雄を引きずるように逃げたそうである。
                                    【 矢島 渚男 選 】


今週の特選句

  お手伝いした児の跡をそっと拭く   ( 兵庫県 林田 あつ子 71歳 )  
     さ、おやつにしよっか。 うん、 特選だよ。


ほかに、
  大掃除してつまらない部屋になる    ( 愛知県 伊藤 弘子 69歳 ) 
     そう、だから俺はしないんだよ。


  ホコリでは死なないことがよくわかる       ( 山口県 清里 45歳 )
     うん、俺もよく知ってる。 でも患うよ。

  雑巾を絞る力よ蘇れ           ( 東京都 池上 典子 69歳 )
     雑巾絞りロボが欲しい。

  掃除よりすっぴんどうするふいの客      ( 徳島県 けいやん 71歳 ) 
      ホラ隠して、早く顔隠して!

  料理下手掃除も下手で床上手    ( 北海道 清野 最也 81歳 )
     それはそれでアリだと思います。

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   ■
募集お題 「 鰻 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは6月11日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   隣り田の田螺(たにし)気になる田螺かな   市川市  杉森 日出夫

田螺が隣の田圃(たんぼ)の田螺を気にしているなんて、おかしなことを考えたもの。蛙(かえる)なら跳んで行けるが田螺には ―たとえ恋をしたとしても― 無理な話。でも人間にもあることで、切ない寓意(ぐうい)ではなかろうか。 【 矢島 渚男 選 】


   いつの間にさくら色から空色へ   和歌山市  中尾 結樹

「いつの間に」 が生きている句だ。 晩春から初夏へ移行する季節を 「さくら色」 「空色」 で巧みに表現した句である。             【 宇多 喜代子 選 】


   草刈の音して草のにほひけり   立川市  本橋 ひでを

草刈を聴覚と嗅覚とで捉えているわけだ。そのふたつの感覚の奥に、きびきびと草を刈りつづけるひとの姿も立ち上がって来る。             【 小澤  實 選 】


  最後(いやはて)におもひ残すは何ならむ
     病む窓の日は二上山(ふたかみ)に落つ   奈良県  増田 福三

二上山は謀反を企てた罪で処刑された大津皇子の葬られた所。 病に伏(ふ)す作者はその二上山の落日を見ながら、皇子の最後の胸に去来した無念をわが事の如(ごと)く思いやる。                       【 岡野 弘彦 選 】


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