目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
[107]  [108]  [109]  [110]  [111]  [112]  [113]  [114]  [115]  [116]  [117
   いつも見る夢をまた見て冬籠   青森市  小山内 豊彦

この夢は睡眠中の夢ではなく、雪の中での空想夢想の夢であろう。いずれ春が来る。夢の果てにはそんな楽しみもあるのではないか、      【宇多 喜代子 選 】


   除夜の鐘半分程で寝る子かな   北秋田市  坂  一草

除夜の鐘を聞こうとがんばって起きていたこどもである。 半分ほど聞いたら、 もう 十分目的は果たしたのである。 何ともかわいらしい。      【 小澤  實 選 】


  子らが行き一合半の米を研ぐ新幹線は座れたろうか
                       角田市  伊藤 久美子

米の分量と、下の句のそ心配。どちらも具体的で、少ないとか、心配だとか言わずに寂しさを伝えているところがいい。                【 俵  万智 選 】


15.02.28
父娘関係   大塚家具よりマシか・・・   ― 大韓航空   (不謹慎)

15.02.25
至言   「分からない人には分からない」  
      政治家各位       ― 国民     (面単貧)        ◎

15.02.21
春節「爆買い」  島だけは売れません  ― 日本政府  (大阪・塞翁が馬)

15.02.19
テーマ  一家だんらんのできる家  ― 大塚家具  (大阪・ウイグ)

15.02.18
最後の1球カープで  黒田節に泣けた  ― ファン  (秋田・来夢)

15.02.17
カカオ世界で高騰   それか!   ― チョコゼロ男   (プラチナ)

15.02.14
バレンタインデー  
  本命が決まらない   ― 日本サッカー協会   (埼玉・シェンロン)

15.02.05
監督交代  何人までいいの?  ― サッカーファン  (静岡・四十雀)

15.02.03
審判批判で反省   15勝1負   ― 白鵬   (シャツ)     

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     
【 2月のUSO放送 】 月間賞は、福島県、無職 増子源吉さん(75) の
「 春 」に決まりました。賞金1万円と記念楯を贈ります。
                                                     ( ’15.03.04 朝刊 )
 
  春   大企業 ― 来た
       中小企業 ― どこに来た   ― 労使   (福島・静ご前)                       

     



   一つきが思い出いっぱい除夜の鐘
           石川県 金沢市立木曳野小学校5年  山口 紗和

1年の最後(さいご)の夜、お寺に除夜の鐘をつきにいった紗和さん。自分の手で、ゴーンと見事に鐘を鳴らしたのです。その音をきっかけに、1年のさまざまな思い出があふれてきました。1回の鐘の音で、たくさんの思い出が引き出されてきた、ということで、除夜の鐘の一つきの重みが表現(ひょうげん)されています。
                【 ’15.01.31 KODOMO俳句 高柳 克弘 選 】


今週の特選句

  初舞台まばらな客のなかに祖父     ( 長崎県 おーちゃん 45歳 )  
     よく頑張ったなぁ! 初舞台に、特選!


ほかに、
  嫌ってた白髪もまばらになり宝     ( 広島県 笠原 純子 61歳 )
     粗末にしたらバチがあたりますぜ。


  健康な人がまばらなクラス会      ( 兵庫県 こまつてるえ 75歳 )
     それは正しいクラス会ですね。

  惣菜の棚を見つめる午後八時   ( 神奈川県 高久 芳樹 53歳 )
     あぁ、春雨サラダしか残ってねえや。

  党首でも人影まばら渋谷駅     ( 千葉県 小名木 繁雄 56歳 )
     忙しいのに聞いてられっかよ。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ■
募集お題 「 天井 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは2月4日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   わくわくす高が目高の卵見て   町田市  枝沢 聖文

「囀(さえずり)りを撮るといふ人雑木山」、「つぎつぎと堰に飛びつき鮎上る」、
「土俵さえ凹めて力相撲かな」など新鮮な発想と確かな写実力を見せた枝沢聖文氏を推す。 この句は水槽の目高が藻の中に産んだ小さな卵を見付けた感動を詠っている。 「わくわくす」と素直に、そして「高が」と屈折する気持ちに及ぶ表現が見事であり感銘を受けた。                     【 矢島 渚男 選 】

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
   何百年経ても八月十五日   川崎市  羽根田 明

昭和20年8月15日を知る人ならではの句。その体験がなければ 「何百年経ても」という強い言葉は出ては来なかったろうと思う。あの悲劇を後世に残したくないという祈念の言葉。思いの深さを句にすることは至難だが、自分の感慨を述べる事を絶ったことで、そこが強く見える句となった。          【宇多 喜代子 選 】

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

   汗の子を捕へてみれば滑るなり   相模原市  芝岡 友衛

走り回っている子供を戯れに捕えようとしたら、ぷりぷりの体が汗で濡れて、つるっと滑る。 エネルギーの塊のような子は、おそらくお孫さんだろう、と思うのは、この句が とても客観的だからだ。 中七も、さりげないが、味のある表現。 触感に徹した句であればこそ、子供の生命力が読み手にまで伝わってくる。   【 正木 ゆう子 選 】   

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  
 
   木蓮やガラムマサラの匂ふ夜   名古屋市  大島 知津

まず素材が新鮮だった。「ガタムマサラ」はインド料理に使う調味料。 カレーに この粉末を振ると、さらに香り高くなる。 木蓮は折り取った一枝が室内に生けてあるのか。 窓から花がのぞいているのか。 エキゾチックな色と香を持つ花とインド産の香辛料とが、よく響きあっている。斬新な取り合わせに強く惹(ひ)きつけられた。
                                     【 小澤  實 選 】



   梟の何かに耐へてゐる時間   秋田市  中村 栄一

夜行性の猛禽 (もうきん) の梟 (ふくろう) は、 昼間は目を閉じじっとしている。  その時間を「耐えている」ととらえた。つい動けばいいのにと思うのだが、たぶん梟には至福の時間なのだろう。                     【 宇多 喜代子 選 】


   訪(と)ひくれし子は風花を帰りけり   鶴岡市  広瀬  弘

午後も遅くなり、空気が冷えてきて風花が舞う。帰って行くのは娘さんか。その後ろ姿を見送る。しみじみと父情の滲(にじ)む静かな句だ。    【 正木 ゆう子 選 】


  卵黄が真中になるよう転がして茹でる間に悔やむ子育て
                  東久留米市  小林 久枝

黄身が片寄らないように卵を茹(ゆ)でる。 こんなふうにこまやかに子育てをすればよかったのか。あるいはもっと自然体の方がよかったのか、と悔やむ。子育ての悩みは深い。                               【 栗木 京子 選 】


カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新コメント
[12/31 越中之助]
[12/31 越中之助]
[12/10 ?]
[10/30 読売読者]
[09/06 榎丸 文弘]
最新トラックバック
バーコード
フリーエリア
ゲイ無料総合サイト
カウンター