目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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今週の特選句

  外れないダイヤのせいで未だ夫婦     ( 大阪府 笹川 恭子 67歳 )  
     石鹸水いる? いらない? ま、 特選。


ほかに、
  ダイヤなぞ似合わないけど働く手    ( 福岡県 平山 なな子 63歳 )
     この手の方が、ずっと宝物ですね。


  ダイヤなど欲しくはないが邪魔でない  ( 大阪府 橋本 文雄 75歳 )
     まぁ、かさばらないしね。

  改正でオレの故郷通過をし       ( 東京都 秋本 守祐 74歳 )
     交通のダイヤですな。こりゃ弱った。

  日に二本来るバス停の雪を掘る     ( 新潟県 田中  望 77歳 )
     貴重な二本、止める訳にゃいかねえ。

  原石と呼ばれたこともある化石     ( 茨城県 伊藤 靖則 54歳 )
     ちょっと採取して、成分調べましょう。

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   ■
募集お題 「 ちらし 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは4月1日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   木蓮の下で話題の変りけり   多摩市 高野 伸二   

 立ち話、あるいは通りがかりか。 たまたま木蓮(もくれん)の下で話題が変わった。それがまるで木蓮のせいであるように作られているのが面白い。木蓮の存在感を思えば、頷(うなず)ける。                       【 正木 ゆう子 選 】


    馬鈴薯の多数の花に願い事   帯広市  吉森 美信

星に願うのではなく、菫(すみれ)でも桜でもなく、馬鈴薯(ばれいしょ)の花に願うとは逞(たくま)しい。北海道の一望の馬鈴薯畑なら、力強く願いが叶いそうだ。
                                    【 正木 ゆう子 選 】


   やみくもにがうなはがうな越えきたる   東京都  望月 清彦

やどかりを飼っているが、すべてが活動的なのではない。中の一匹だけが元気で、他のやどかりの上を乗り越えてくる。やみくもは進路の定まらぬさまも感じさせている。                                 【 小澤  實 選 】
        
    【注】 がうな : 春の季語である「寄居虫(ごうな:ヤドカリの意)」の古名。 


  書を読めり忘れし文字をみつめつつ雨垂れ石を穿つごと読む
                            奈良県  杉本 節子

これも思い深いよい歌だ。90を過ぎた私も、時にこの文字は何と読むのだったかと思う。下の句に思いがこもっている。                【 岡野 弘彦 選 】


  丸くなり四角に入り三角となって消え行く宅配のピザ 
                       東京都  武藤 義哉

上の句の言葉遊びが、楽しい。 結句の答えが「なあんだ」では、つまらないが、この結句なら 「なるほど!」である。                  【 俵  万智 選 】


今週の特選句

  雀荘の娘に惚れた昭和の日        ( 大阪府 中野 澄男 75歳 )  
     恋のリーチはかけらんなかったね。 特選。


ほかに、
  新米の出来を最初に知る雀       ( 長野県 岡田  淳 72歳 )
     チュン、今年は出来がいいチュン。


  すぐ逃げるのに近よって来る雀     ( 愛知県 川越 公応 65歳 )
     ふっ・・・・・・すっかり雀に転がされちまってら。

  百になり踊り以外は忘れてる       ( 沖縄県 神門一途 56歳 )
     百になっただけでも、すごい事です。

  電線が地下じゃ音頭は踊れない       ( 兵庫県 たむ平 58歳 )
     踊るのにシャベルが要るよなぁ。

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   ■
募集お題 「 屋上 」
   ■ 「お題」にそった川柳を、はがき1枚につき1句から5句まで。
   ■ 住所・氏名(ペンネームの場合も必ず本名を)・年令・電話番号・
      お題を明記してください。
   ■ 締め切りは3月25日(消印有効)です。
      なお応募作品は返却いたしません。
      また、同じ句を他誌に投稿する二重投稿は厳禁です。
      特選句には賞金を差し上げます。
   ■ ご記入いただきました個人情報は、
      本欄への掲載と賞金発送にためにのみ使用いたします。
   ■ 宛先 〒102-8008
      千代田区紀尾井町3-23 週刊文春「川柳のらりくらり」係


   一山は初音のなかにありにけり   霧島市  久野 茂樹

「初音」は鶯(うぐいす)のその年のはじめての鳴き声のこと。山中にいて、これを耳にした。鳴き声が山全体に聞こえるように伝わっていく。聞こえるのは鶯の声のみ。
                                   【 宇多 喜代子 選 】


   石舞台盗まれもせず春嵐   泉佐野市  米谷  茂

明日香村の石舞台は古墳時代のもの。盗掘には遭っても、巨大な本体を盗む者はいない。なにしろ岩の総重量は2300㌧だそうだ。       【 正木 ゆう子 選 】


   飼ひ猫の急に老いたり春落ち葉   川崎市  沼田 広美

元気だと思っていた猫が急に老いてしまった。 折りから春の落ち葉も降ってくる。 
春落葉(はるおちば)は常緑樹のもの。 春はいい季節と考えられているが、こんな残酷な一面もある。                         【 小澤  實 選 】


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