目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
戦死せり32枚の歯をそろへ 藤木 清子
戦死者の骸骨に32本の歯がそろっていた。ということは戦死者は若い人である。32本の歯を見ながら、その衝撃を即物的に活写した。戦死した兵士の無念が32本の歯にこめられている。清子は明治生まれ、広島の人で、日野 草城(そうじょう)主幹の新興俳句誌「旗艦」に投句していた。この句を発表した翌年(昭和15年)以降の消息は不明。「ホトトギス」に対抗した「旗艦」には凄腕の俳人が揃っていた。 『旗艦』(昭和14年3月号)
【 '11.08.25 週刊新潮 ・ 新々句歌歳時記 嵐山 光三郎 選 】
戦死者の骸骨に32本の歯がそろっていた。ということは戦死者は若い人である。32本の歯を見ながら、その衝撃を即物的に活写した。戦死した兵士の無念が32本の歯にこめられている。清子は明治生まれ、広島の人で、日野 草城(そうじょう)主幹の新興俳句誌「旗艦」に投句していた。この句を発表した翌年(昭和15年)以降の消息は不明。「ホトトギス」に対抗した「旗艦」には凄腕の俳人が揃っていた。 『旗艦』(昭和14年3月号)
【 '11.08.25 週刊新潮 ・ 新々句歌歳時記 嵐山 光三郎 選 】
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