目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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      身を寄せて生きた歳月星祭   香取市  諏訪 弘道

俳句は世界最短の詩だが、長い年月も、ときには宇宙の時間さえも詠うことが出来ることに誇りを持っている。この句は夫婦の歳月を詠って愛が籠(こも)る。皆さんの句を読んでいて、ときどきハッとする句に出会って、さまざまに教えられ、励まされている。この素朴で美しい句もそうした句の一つであった。    【 矢島 渚男 選 】


 
     天高し地球が浮かんでゐる日和   盛岡市  茂野 昭美 

 秋のいい天気に恵まれた平穏な日。いま、自分が生きてここにこうしている地球が天体の一惑星として宙に浮かんでいることが不思議に思われてくる。地球が浮かんでいるということは、自分も同じように浮かんでいるということ。その浮遊感と秋の澄みきった秋天、申し分のない秋日和のひとときの気持ちの軽さから生まれた好句です。                                 【 宇多 喜代子 選 】



        白鯉や撒き餌に悠然と遅れ   東京都  望月 清彦

餌に群がる鯉の後ろから、悠然と近づいてくる大きな白鯉。「遅れ」るのは、他より劣っているからと見なされる世の中だが、それこそが大物の証とこの句は言っている。「悠然と遅れ」が、中七から下五へかけて句跨(また)がりになっているために、独特の抑揚が生まれた。その伸びやかさが、鯉のゆったりとした動きさながらである。                                 【 正木 ゆう子 選 】
 
 

 
       秋うらら社食にハラールのメニュー   我孫子市  土井 探花

ハラールはイスラム教徒が口にできる食事。食に配慮することで、この会社は世界に開かれた場になっている。「秋うらら」の季語を得て、作者がそれを肯定しているのもわかる。「うらら」と「ハラール」とが音として響き合っているのも楽しい。評価すると模倣作が生まれてくるものだが、一切なかった。徹底的に新しいのだ。
                                    【 小澤  實 選 】 

                                   



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