目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
短針のやうな生き方夏時間 葛城市 山本 啓
時計の秒針のような素早くなく、分針よりも遅く、変化が目に見えにくい生き方。 おもしろい比喩である。自分はどの針だろう。 【 正木 ゆう子 選 】
時計の秒針のような素早くなく、分針よりも遅く、変化が目に見えにくい生き方。 おもしろい比喩である。自分はどの針だろう。 【 正木 ゆう子 選 】
長生きの金魚の鱗燦燦(さんさん)と 佐賀市 栗林 美津子
はたして金魚の寿命とは何年くらいのものか。長命らしいこの金魚の鱗(うろこ)は、いまも輝いている。まだまだ生きるだろう。 【 宇多 喜代子 選 】
はたして金魚の寿命とは何年くらいのものか。長命らしいこの金魚の鱗(うろこ)は、いまも輝いている。まだまだ生きるだろう。 【 宇多 喜代子 選 】
絶滅は人が先かも蝸牛 春日部市 高橋 洋一
カタツムリもめっきり数が減った。 地球温暖化のせいだろうか。 でも絶滅するのは人類が先なのかもしれない、という。 核兵器が使われれば一瞬のこと。
【 矢島 渚男 選 】
カタツムリもめっきり数が減った。 地球温暖化のせいだろうか。 でも絶滅するのは人類が先なのかもしれない、という。 核兵器が使われれば一瞬のこと。
【 矢島 渚男 選 】
故郷のキャベツは風の味がする 峠谷 英子
キャベツはどんな味、と聞かれれば、キャベツの味としか言いようがないが、風の味なら近いかも。 夏の朝の風。 高原を渡る風の味。 【 正木 ゆう子 選 】
キャベツはどんな味、と聞かれれば、キャベツの味としか言いようがないが、風の味なら近いかも。 夏の朝の風。 高原を渡る風の味。 【 正木 ゆう子 選 】
教室を出れば始まる夏休み 松原市 西田 鏡子
ようやく一学期最後の授業が終わった。教室の外から夏休みというのがいい。待ちに待った瞬間である。夏休みという児童にとって神々しい時間が、みごとに描かれた。 【 小澤 實 選 】
ようやく一学期最後の授業が終わった。教室の外から夏休みというのがいい。待ちに待った瞬間である。夏休みという児童にとって神々しい時間が、みごとに描かれた。 【 小澤 實 選 】
貧農の次男に生まれ80年農を捨て親をすて村をすてたり
山陽小野田市 浅上 薫風
この作者は、変動の激しかった時代に、農家の次男の宿命を生きられた。大切なものを次々に捨て、今得たものの尊さ。 【 岡野 弘彦 選 】
山陽小野田市 浅上 薫風
この作者は、変動の激しかった時代に、農家の次男の宿命を生きられた。大切なものを次々に捨て、今得たものの尊さ。 【 岡野 弘彦 選 】
おばさんとおじさんにあといの入り老いてからこそうまれくる愛
浜松市 中谷 元彦
おばさんに「あ」を、おじさんに「い」を入れて、老年の「あい」が生まれるとは。なかなか高度で、発見に満ちた言葉遊びの一首。 【 俵 万智 選 】
オヤジのダジャレ? リズムもなく、詠みづらい。 愚作では?
浜松市 中谷 元彦
おばさんに「あ」を、おじさんに「い」を入れて、老年の「あい」が生まれるとは。なかなか高度で、発見に満ちた言葉遊びの一首。 【 俵 万智 選 】
オヤジのダジャレ? リズムもなく、詠みづらい。 愚作では?
晩成もならず異郷の遠花火 下野市 石井 金吉
謙虚にして寂しさの漂う句だが、しかしまたなんと穏やかな味わい。晩・ならず・異・遠、などマイナー尽くしなのに、ほの明るい。 【 正木 ゆう子 選 】
謙虚にして寂しさの漂う句だが、しかしまたなんと穏やかな味わい。晩・ならず・異・遠、などマイナー尽くしなのに、ほの明るい。 【 正木 ゆう子 選 】
Tシャツが首から抜けぬ暑さかな 大津市 竹村 哲男
汗みどろになったTシャツを脱ごうと奮闘。首のところが、汗で伸びが悪いのだろうか、なかなか抜けない。年ごとに暑さが酷(ひど)くなる。 【 矢島 渚男 選 】
汗みどろになったTシャツを脱ごうと奮闘。首のところが、汗で伸びが悪いのだろうか、なかなか抜けない。年ごとに暑さが酷(ひど)くなる。 【 矢島 渚男 選 】
坪庭にふと見し蛇を夕飯のときにも妻に話せずにゐる
成田市 神郡 一斉
庭に蛇を見た。 そのことを蛇嫌いな妻には話せない。 夕飯のときにも話せない。 という歌だが、 なかなか夫婦間の微妙な心理をついている。何でも話していいものでない。 【 小池 光 選 】
成田市 神郡 一斉
庭に蛇を見た。 そのことを蛇嫌いな妻には話せない。 夕飯のときにも話せない。 という歌だが、 なかなか夫婦間の微妙な心理をついている。何でも話していいものでない。 【 小池 光 選 】