目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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   新宿の駅に広がる赤い羽根   東京都  藤ヶ谷 国柱

1947年以来、駅前や街頭などで共同募金を行う。この時期、胸に赤い羽根をつけた人が駅の構内に広がってゆく。              【 宇多 喜代子 選 】


   コスモスや花より草の匂ひして   門真市  田中 たかし

確かに香りを愛(め)でる花ではない。しかし貶(けな)しているわけではなく、群れ咲く健やかさにはぴったりの、平明で愛の感じられる句である。  【 正木 ゆう子 選 】


    お母さん僕は喜寿まで生きましたあと少しだけ守ってください
                               奈良県  札谷  篤  

喜寿だから77歳。 そういう年齢になって 「お母さん」 「僕」 というのが意表をつく。いくつになっても人は母の子。                    【 小池  光 選 】


   曼殊沙華行けぬわたしをもう待つな   橋本市  若崎 喬子

毎年見に行っていた彼岸花。もう行けなくなってしまった。どうか、私を待たないで下さい。                                 【 矢島 渚男 選 】  

                              もう少し、解説が欲しい・・・。 


   胸の差で勝ちし娘ぞ運動会   能代市  小田嶌 恭葉

運動会の短距離走、僅差で一位となった娘が自慢である。「胸の差」の具体性がいい。その差で勝ったということも誇らしいのである。       
【 小澤  實 選 】


   レシートを ( あなたと食べた、午後9時に、麻婆豆腐 ) お守りにする
                              横浜市  水野 真由美

ただの紙切れを、お守りに変えてしまうのが恋だ。カッコの中の具体性が、その夜のデートを、うまく想像させてくれる。                  【 俵  万智 選 】


   空蝉を転んで握り潰せし児   八王子市  斎賀  勇

蝉の殻を大切に持って、それに気を取られたのだろうか。転んで潰してしまった。子の落胆ぶりがいじらしい。「転んで空蝉を握り潰した」のだが、語順が入れ替わっているのも一興だろう。                        【 矢島 渚男 選 】


   景色から少しづつ消え百日紅   呉 市  藤岡  翼 

夏のあいだずっと咲いていた百日紅(さるすべり)の勢いがしだいに薄らいできた。いつしかすべて消えてしまう。夏から秋への微妙な季節の変化がうまく表現されている句。                                 【 宇多 喜代子 選 】


   北斎がどこに住もうと猫じゃらし   川口市  渡辺 しゅういち

浮世絵師の北斎は、転居好き。落ちつくことなく、すぐに転居してしまう。どこに住んだとしても、身辺には猫じゃらしが揺れているという。自由な想像力が楽しい。  
                                    
 【 小澤  實 選 】


   バッタ翔(た)つ迷惑さうな貌(かお)をして   浜田市  久保 康輔

バッタが飛び立つときの一瞬の顔が迷惑そうだったという。人間は自然界の厄介者だ、と謙虚に思わないといけないのではないか。かつて巨体化した爬虫類(はちゅうるい)のように人類は脳が発達し過ぎた。             【 矢島 渚男 選 】


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