目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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  出回らぬ二千円札に印刷をされし守礼の門に立ちたり
                               神戸市  遠山 敏子

沖縄旅行の旅。 守礼の門の前に立ち、この門がデザインされた二千円札を ふと思い出す。すっかりみることのなくなったふしぎなお札。どこへ行ってしまったのだろう。
                                     【 小池  光 選 】


   槍投げの声が槍押す秋の空   秋田市  中村  耕

砲丸投げでも、同様の雄叫びを聞くことがある。手を離れたらもう出来ることは他にない。念力を込めた声で押す。そうすれば飛ぶのだ。      【 正木 ゆう子 選 】

            大きな声が出るのは、余分な力が抜けているからでは?



   ごじら座をさがしあてたる夜長かな   羽曳野市  吉永 友一

目には見えないが、ゴジラ座も星の王子さま座も富士山座もあるらしい。「フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡研究チーム」が認定したとか。       【 正木 ゆう子 選 】


   運動会少年大きく深呼吸   神戸市  山上 陽太郎

短距離走の競技の前なのだろうか。深呼吸をして、自分を落ち着かせているわけだ。 少年の内面を感じさせる、いい場面を捉えた。       
【 小澤  實 選 】

              「プレバト流」に言えば、「深呼吸」に「大きく」は不要?


   八十路にも運動会の頃はよし   東京都  望月 清彦

80代では運動会に参加することは無理だが、その頃の気候は暑からず、寒からず、いい。 遠い運動会の楽を聞いてでもいようか。       
【 小澤  實 選 】


  秋だからぼんやりするから見えるものうどんのネギがハートのかたち
                             守口市  小杉 なんぎん

何かを見つけようと意気込むのではなく、ぼんやりしているからこそ見えてくるものがある。何でもない発見の一例として、説得力のある下の句だ。  【 俵  万智 選 】


   啄木鳥へよき音返す古木かな   所沢市  岡部  泉

あの何ともいえない明るい音。啄木鳥(きつつき)がつつく音を、木が返す音という発想が新撰。しかも古木という。音にも年季が入っているのだ。 【 正木 ゆう子 選 】


   ひたすらに月の出を待つ団子かな   土浦市  白田 ノブ子

名月の晩、 ススキを生(い)け、 だんごを杯に盛り付けて供え、 お月さまを待つ。 月が出てから、みんなで食べるので、子どもたちは早く出てくれないかと待っている。懐かしい句で、現代のわれわれはなんと沢山のよき風習を失っしまったのかと思う。
                                    【 矢島 渚男 選 】


   牛の骨雪より白し雪の中   永瀬 十悟 ( ながせ とおご )

昔、牧場がいくつもあった。そこも福島原発事故で放射能に汚染された。被曝牛は殺さねばならない。 殺せずに牧場の外に放して立ち去る人もいた。 置き去りにされた牛たちは やがて餓死した。真っ白な骨となって。 句集『三日月湖』から。
                      【 '18.11.04 四季 ・ 長谷川 櫂 選 】 

                     「雪より白し」は、イメージするのが難しい?


   掲げられ笑う赤子や泣き相撲   宇都宮市  大門 とよ子

泣き相撲の二人の赤ちゃん、早く泣いた方が勝ち。「高い高い」と勘違いしたのか一人が笑ってしまった、というユーモラスな作品。         【 矢島 渚男 選 】


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