目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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  初花に遭ふ予感あり逢ひにけり    八王子市   徳永 松雄

初めての桜の花にあえる予感があり、実際にあえた。桜への特別な思いを表現している。「遇」「逢」の書き分けも行き届いている。【 小澤 實 選  】


   離れてもいいかいいかと石鹸玉    東京都  望月 清彦

シャボン玉をゆっくり吹いていると身をよじったり、くねったりして離れがたい風情。それを愉快に擬人法のタッチでとらえている。    【 矢島 渚男 選 】



   先生に投げキッスして卒業す    船橋市  岩瀬 孝雄

この句の主人公は高校生くらいだろうか。うぶな先生ならドキドキしてしまうだろう。楽しい学生生活だったろうこともよく伝わる。    【 小澤  實 選  】


   奥蝦夷や百万本の木の根開く    旭川市  工藤 豊美
  
蝦夷は北海道の古称。その寒冷地にも春の兆し到来。「木の根開く」は、樹木の周りの雪が溶けはじめる状態をいう雪国固有の季語。雄大な景と、北海道ならではの春への期待が伝わってくる。    【 宇多 喜代子 選 】



  ひっそりと死にゆく猫が横ぎりぬ雨ふる午後の枯野への道
                        佐世保市  近藤 福代

犬や猫の中には、死期が近づくと人間から姿を隠してひっそりと自然の中に屍を横たえるものがある。私も少年の時に飼っていた紀州犬から死の尊厳を教えられた。                       【 岡野 弘彦 選 】


   意のままに暮らすも不安薄氷   東京都  白木 静子

家族のため生活のために忙しく生きてきて、やっと 意のままに暮らせるようになった今、それもどこか落ち着かないのである。働き者の女性らしい心情が季語にこもる。                      【 正木 ゆう子 選 】


   反乱の2月を語る白寿かな     深谷市  柴崎 祥夫

わが国で2月に起きた反乱といえば2・26事件。その反乱に動員された元兵士から話を聞いたのか。もう75年も昔のことになり、過たる人も99歳の白寿になっている。とてもユニークな内容の作品だ。  【 矢島 渚男 選 】



 歌誌を見てふと問ひかくる夫にかたる岸上大作の死とその時代
                        和歌山県  助野 貴美子

岸上大作は昭和35年、安保闘争の最中、学生歌人として活躍。 「血と雨にワイシャツ濡れている無援ひとりへの愛うつくしくする」といった作品を残し自殺した。                          【 岡野 弘彦 選 】



   オリオンを従えて君誕生す    柏 市  町田 直子

葉書によると、お孫さんの高校合格を詠もうとされたようだが、時を遡(さかのぼ)って生誕の句となった。俳句における省略とは、このように内容を、より普遍的にすることでもある。               【 正木 ゆう子 選 】


  見てはならぬもののごとくに男の子同士がバレンタインの交換
                           東京都  小菅 暢子

男の子同士がなにを交換したって何事でないが、チョコレートとなるとことばに詰まる。本当の出来事であろうか。こればっかりはなんとかならないか。気色悪い。                            【 小池  光 選 】

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選評を読んで、私はこの選者が嫌いになりました。 「気色悪い」とは、
少年たちの行動を偏見の目で否定した下品な言葉ではないでしょうか?


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