目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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   海の日や七曜はみな色を持ち   堺市  高橋 なほみ

日曜から土曜までの七曜にはたしかにそれぞれの印象がある。がんばる日、楽しむ日。 思い浮かべる色は人によって違うだろう。 海の日は7月の第3月曜。                           【 正木 ゆう子 選 】



   この世では親と語らず天の川   国分寺市  越前 春生 

何か理由があって、あまり語ることをしなかった親子なのだろう。しかし親子の縁は深い。お盆の時期ならではの思いともいえる。   【 正木 ゆう子 選 】



   梅根性それも個性よ梅を干す   長崎県  磯辺 なみえ

粘り強いのが梅根性。柔軟なのが柿根性。梅は何をしても酸っぱく、柿は渋が抜けやすいことからいう。梅を柿に置き換えても句になる。
                               【 正木 ゆう子 選 】



   とんぼ来てわが思ひ出に止まりけり   平塚市  原  道雄

少年の日の、思い出のアキアカネか。自然な呼吸が好ましい。
                               【 矢島 渚男 選 】


   みんなよく食べる8月15日   名取市  里村  直

仲間の食べっぷりに、終戦の日であることを思う。多くの人が死んだ戦争が終った日であることを思う。震災の死者も思っていよう。 【 小澤  實 選 】


   戦死せり32枚の歯をそろへ    藤木 清子

戦死者の骸骨に32本の歯がそろっていた。ということは戦死者は若い人である。32本の歯を見ながら、その衝撃を即物的に活写した。戦死した兵士の無念が32本の歯にこめられている。清子は明治生まれ、広島の人で、日野 草城(そうじょう)主幹の新興俳句誌「旗艦」に投句していた。この句を発表した翌年(昭和15年)以降の消息は不明。「ホトトギス」に対抗した「旗艦」には凄腕の俳人が揃っていた。    『旗艦』(昭和14年3月号)
    【 '11.08.25 週刊新潮 ・ 新々句歌歳時記  嵐山 光三郎 選 】



   白足袋の死者に生者に祭笛   東京都  山口 照男

祭りに「白足袋」。ここに死者がまじる。その死者も、生者と同じく白足袋をはいている。異時空の彼らも、この世の祭にきているのだ。
                             【 宇多 喜代子 選 】


   問題は西瓜畑に合宿所   酒田市  柴田 和子

運動部の夏休みの合宿が行われている。みな元気にやっているようだが、食べ盛りの彼らのこと、近くに西瓜畑のあることが心配。【 矢島 渚男 選 】


 あれ程に探せし品がある日ふと笑っているよにひょいと顔出す
                         加古川市  鈴木 菊枝

誰にでも覚えがある。わたしは最近、自転車の鍵をなくして往生した。鍵を付け替えたら、とんでもないところから出てきた。まさに「笑っているよに」。
ガックリ参る。                        【 小池  光 選 】


【 俵  万智 選 】 
 スーパーの野菜売場の新聞の歌壇の紙面にわが歌が載る
                         吹田市  鈴木 基充

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下位の入選のため選者の評はありませんが作者の気持ちが素直に伝わってきたのでメモしてみました。



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