目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
空飛びし行者の山に紅葉狩 弘前市 竹内 政行
空を飛んだという行者は、修験道の開祖とされる役 小角(えんの おづの)。その伝説が残る山へ紅葉狩りに行ったという。 深山幽谷にちがいない。
【 矢島 渚男 選 】
空を飛んだという行者は、修験道の開祖とされる役 小角(えんの おづの)。その伝説が残る山へ紅葉狩りに行ったという。 深山幽谷にちがいない。
【 矢島 渚男 選 】
冬構男結びと徒(あだ)結び 池田市 沢田 美知子
きっちり結んで解けない男結び、しっかり結ばない徒(あだ)結び。言葉に艶があるのも面白く、「結ぶ」文化の奥深さを思う。 【 正木 ゆう子 選 】
きっちり結んで解けない男結び、しっかり結ばない徒(あだ)結び。言葉に艶があるのも面白く、「結ぶ」文化の奥深さを思う。 【 正木 ゆう子 選 】
鮟鱇をやばいやばいと食ひつくす 栃木県 あらゐひとし
「やばい」は若者たちのは、「危険を感じるまでに魅力的」という意で用いられているようだ。鮟鱇(あんこう)の魅力に気付いてもらったのはうれしいが、すこし食べ過ぎなのでは。 【 小澤 實 選 】
「やばい」は若者たちのは、「危険を感じるまでに魅力的」という意で用いられているようだ。鮟鱇(あんこう)の魅力に気付いてもらったのはうれしいが、すこし食べ過ぎなのでは。 【 小澤 實 選 】
曼珠沙華ほりきて植うる畑のすみ土竜(もぐら)の鼻に如何にひびかむ
笠岡市 土屋 律子
曼珠沙華(彼岸花)の球根は猛烈に苦く有毒だ。古代の稲作文化と共に渡来して田の畦に植え、鼠(ねずみ)やもぐらの害を防いだものと、私は以前から考えてきた。それを実証しているような歌で、愉快な思いである。
【 岡野 弘彦 選 】
笠岡市 土屋 律子
曼珠沙華(彼岸花)の球根は猛烈に苦く有毒だ。古代の稲作文化と共に渡来して田の畦に植え、鼠(ねずみ)やもぐらの害を防いだものと、私は以前から考えてきた。それを実証しているような歌で、愉快な思いである。
【 岡野 弘彦 選 】
縁側に算盤すべらせ叱られしより60年ほど経ちてしまひぬ
仙台市 相沢 豊子
下句は時々みる感慨だが上の句がユニーク。ソロバンは車輪のように良く滑る。スケートボードの元祖のようなもの。それにしても歳月の過ぎるは早い。
【 小池 光 選 】
「60年ほど」という大雑把な時間の表現は、「縁側」という言葉と出会って長閑(のどか)さを増し魅力的ですが、破型であることでマイナスになっているように感じるのですが・・・、いかがでしょう?
仙台市 相沢 豊子
下句は時々みる感慨だが上の句がユニーク。ソロバンは車輪のように良く滑る。スケートボードの元祖のようなもの。それにしても歳月の過ぎるは早い。
【 小池 光 選 】
「60年ほど」という大雑把な時間の表現は、「縁側」という言葉と出会って長閑(のどか)さを増し魅力的ですが、破型であることでマイナスになっているように感じるのですが・・・、いかがでしょう?
真白な懸大根の一日目 白井市 昆舎利 道弘
掛け干しにされた大根。その一日目は真っ白だという。やがて萎(しな)びて少しずつくすんでくる。 「一日目」という率直な表現に感心する。
【 矢島 渚男 選 】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【お詫び】
作者のお名前の一文字目は「日に比(昆)」ではなく、「田に比」です。
該当する文字を見つけることができませんでした、ご配慮ください。
掛け干しにされた大根。その一日目は真っ白だという。やがて萎(しな)びて少しずつくすんでくる。 「一日目」という率直な表現に感心する。
【 矢島 渚男 選 】
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【お詫び】
作者のお名前の一文字目は「日に比(昆)」ではなく、「田に比」です。
該当する文字を見つけることができませんでした、ご配慮ください。
大根下ろしは日本の文化晩酌す 牛久市 清水 秋生
たしかに大根下ろしは、中国にも韓国にもなさそう。焼き魚に添えて肴(さかな)にしているのだろうが、ささやかな小鉢に日本の文化を代表させているのが、微笑させるのである。 【 小澤 實 選 】
たしかに大根下ろしは、中国にも韓国にもなさそう。焼き魚に添えて肴(さかな)にしているのだろうが、ささやかな小鉢に日本の文化を代表させているのが、微笑させるのである。 【 小澤 實 選 】
「米はもう作らぬ」といふ古希の友決意の文と新米とどく
朝霞市 伊東 一憲
老いの断念か、風評に対する怒りの故か、米は今後つくらぬと決意した友が送ってくれた最後の新米。多くの問題をかかえた日本の農業の将来を考えないではいられぬ。 【 岡野 弘彦 選 】
朝霞市 伊東 一憲
老いの断念か、風評に対する怒りの故か、米は今後つくらぬと決意した友が送ってくれた最後の新米。多くの問題をかかえた日本の農業の将来を考えないではいられぬ。 【 岡野 弘彦 選 】
園児らの芋掘りしばし見ていたり蔓(つる)まで食べた日があったなぁ
広島県 荒巻 武子
園児らの芋掘りを見ながら戦中戦後の食糧難の日々を思い出している。上句から下句への展開に実感のこもった一首である。 【 栗木 京子 選 】
広島県 荒巻 武子
園児らの芋掘りを見ながら戦中戦後の食糧難の日々を思い出している。上句から下句への展開に実感のこもった一首である。 【 栗木 京子 選 】
みちのくに狼現れよ敏雄の忌 下妻市 神郡 貢
三橋敏雄の<絶滅のかの狼を連れ歩く>を踏まえての句。「狼現れよ」は、強い力を持てるものの出現を願っての意思か。 【 宇多 喜代子 選 】
この句では「狼」をどう読むのでしょうか? 「おおかみ」、「ろう?」、それとも「いぬ?」。 どなたか教えてください。
三橋敏雄の<絶滅のかの狼を連れ歩く>を踏まえての句。「狼現れよ」は、強い力を持てるものの出現を願っての意思か。 【 宇多 喜代子 選 】
この句では「狼」をどう読むのでしょうか? 「おおかみ」、「ろう?」、それとも「いぬ?」。 どなたか教えてください。