目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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   山頭火らしき人の背行く枯野   東京都  酒井  努

山頭火がいるわけではないのにいるかのように見えてくる。全国を行脚し、 「うしろ姿のしぐれてゆくか」を残した種田山頭火。枯野を行く人の後姿に、それを見たと言う句。                   【 宇多 喜代子 選 】


   ついに名で呼ばずにごめん秋の風   横浜市  須藤 寿郎  

妻の名を呼ばずとも日常の用は足りるが、たまには一人の女性として名前で呼べばよかった、という後悔か。しかしこの句で奥様は十分に満足されることだろう。                            【 正木 ゆう子 選 】


  さつまいも食べた人から秋がくる
       東京都 板橋区立板橋第五小学校3年  三井  哲

皆さんはどんなとき秋の訪(おとず)れを感じますか。「さつまいも」を食べたときがきっかけだと言う作者に、私も賛成(さんせい)!豊かな甘みが、実りの秋がやってきたことを実感(じっかん)させてくれます。
         【 ’12.11.24(夕) KODOMO 俳句 高柳 克弘 選 】

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【 小学生の俳句 募集 】
自分で作った俳句と住所、学校名、学年、氏名(漢字で書いてください)、電話番号を書いて、葉書の場合は104-8243 読売新聞東京本社「週間KODOMO新聞 俳句係」まで。ファックスは03-3217-8274。 学校で授業中に作った俳句を応募することもできます。二重投稿はご遠慮ください。採用者には図カードを差し上げます。。 


   蜻蛉の影も掃きをり竹箒   伊東市  柴田 良江

宮田さんの句(=首席の句)が「臭覚」の句だとするなら、柴田さんの句は「動き」の句。蜻蛉(カゲロウ=トンボ)も動く、影も動く、箒も動く。
                              【 宇多 喜代子 選 】


   年問えば二本指出すちゃんちゃんこ   神栖市  星  美愉

「いくつ?」と言ったら黙って指を二本出した。なんと愛らしい赤ちゃんだろう。綿入れの「ちゃんちゃんこ」で親たちの愛に包まれて。  【 矢島 渚男 選 】


  寿命来てゴミに出す日のフライパン ホットケーキを焼いてさよなら
                         名古屋市  山本  望

ものごとの始まり終わりには儀式がいる。フライパンを処分する朝にホットケーキを焼いた。いかにもわが家のフライパンにふさわしい。長い間ごくろうさま。 
                                【 小池  光 選 】


  お言葉ですが新米でこそカレーです   栃木県  あらゐ ひとし

古米がまだ残っているときなど、カレーに新米はもったいないとはよく思うことである。どこの家庭にもありそうな会話が、俳句に。     【 正木 ゆう子 選 】


   上弦の月に玉入れしてみたし   狭山市  浜中 雅子

幼稚園や小学校の運動会で「玉入れ」の競技を見て、わたしもやってみたいなあと思った余韻がこんな句になったのだろう。すこし傾いているから、あれなら入れ易そう。                     【 矢島 渚男 選 】


   原子炉のまだ燃えてゐる夜長かな   東京都  吉竹   純

「まだ燃えてゐる」と言うのは福島の原発だろうか、それとも再稼動を始めた原発か。いずれにせよ、消える日まで不安が続く。   【 矢島 渚男 選 】


   蛇笏忌が名もなき俺の誕生日   秩父市  浅見 三葉

有名人の忌日が誕生日という例はたくさんあるかもしれない。堂々とした蛇笏だから、この句はいい。飯田蛇笏の忌は10月3日。【 矢島 渚男 選 】


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