目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
いい日です笑顔やさしい人と会うただゆきずりの人なれどもね
神戸市 才野 三千枝
なんとも素朴な歌だけれど今日一日いい日だったよろこびが伝わる。どこの誰とも知らない人、なんともやさしい笑顔を見せてくれた。 こういう気持ちを大切にしたいもの。 【 小池 光 選 】
神戸市 才野 三千枝
なんとも素朴な歌だけれど今日一日いい日だったよろこびが伝わる。どこの誰とも知らない人、なんともやさしい笑顔を見せてくれた。 こういう気持ちを大切にしたいもの。 【 小池 光 選 】
くらやみの小径ににほふ栗のはな老いの嗅覚はまだ衰へず
埼玉県 小林 実
少年のころ、梅雨どきの栗や椎の花咲く下を通ると、むっと鼻をつく青臭い香が刺激的だった。 作者はその感覚のよみがえりにある安堵感と、自信を感じていて面白い。 【 岡野 弘彦 選 】
埼玉県 小林 実
少年のころ、梅雨どきの栗や椎の花咲く下を通ると、むっと鼻をつく青臭い香が刺激的だった。 作者はその感覚のよみがえりにある安堵感と、自信を感じていて面白い。 【 岡野 弘彦 選 】
梅雨晴間認知症なる母を干す 匝瑳市 椎名 貴寿
「母を干す」 と冷徹に言いきって、恍惚(こうこつ)の状態にある母を描く。
久し振りに日光浴をさせている。「認知症」はおかしな日本語だが、悲しくも定着してしまった。 【 矢島 渚男 選 】
「母を干す」 と冷徹に言いきって、恍惚(こうこつ)の状態にある母を描く。
久し振りに日光浴をさせている。「認知症」はおかしな日本語だが、悲しくも定着してしまった。 【 矢島 渚男 選 】
オビ、エニセイ、レナの流るる五月かな 東京都 野上 卓
呪文のようだが3つともシベリアの大河、北上して北極海へと注ぐ。
5月、ようやく氷も解けて流れはじめるのを神の目で見下ろす。
読点は使いたくないが、やむをえまい。 【 小澤 實 選 】
呪文のようだが3つともシベリアの大河、北上して北極海へと注ぐ。
5月、ようやく氷も解けて流れはじめるのを神の目で見下ろす。
読点は使いたくないが、やむをえまい。 【 小澤 實 選 】
雨押してひとりの田植終りけり 岡山市 国定 義明
平日は仕事がある。雨が降っても先送りはできない。 それでも誰も手伝ってはくれない。こういう人に、日本の農業は支えられている。【 小澤 實 選 】
平日は仕事がある。雨が降っても先送りはできない。 それでも誰も手伝ってはくれない。こういう人に、日本の農業は支えられている。【 小澤 實 選 】
今日一日「夢みるシャンソン人形」の歌詞が頭の中をぐるぐる
宇都宮市 大門 とよ子
なにかのはずみでその歌に頭のチャンネルが入ってしまって、一日中、歌詞がぐるぐるしているのである。あり得ること。 【 小池 光 選 】
宇都宮市 大門 とよ子
なにかのはずみでその歌に頭のチャンネルが入ってしまって、一日中、歌詞がぐるぐるしているのである。あり得ること。 【 小池 光 選 】
どうしても曲がる胡瓜に育ちけり 奈良市 上田 秋霜
まっすぐな胡瓜に育てたくて、あれこれ工夫しているのだが、どうしても曲がってしまう。曲っても問題ないと思うが、なんだか滑稽。 【 小澤 實 選 】
まっすぐな胡瓜に育てたくて、あれこれ工夫しているのだが、どうしても曲がってしまう。曲っても問題ないと思うが、なんだか滑稽。 【 小澤 實 選 】
著莪(しゃが)の花小(ち)さき願ひのみな叶ふ
神奈川県 西田 克憲
大きな願いでなく、小さな願いをたくさん持つのもいいなと、なんだかちょっと幸せな気分になる。 花の一つ一つが、叶った小さな願いのようにも思われてくる。 【 正木 ゆう子 選 】
神奈川県 西田 克憲
大きな願いでなく、小さな願いをたくさん持つのもいいなと、なんだかちょっと幸せな気分になる。 花の一つ一つが、叶った小さな願いのようにも思われてくる。 【 正木 ゆう子 選 】
相席の訛なつかし初鰹 浜松市 斉藤 あきら
相席になった人が、どうやら自分と同郷らしい。それがどこかは読者が決めればいい。 解くキーは「初鰹」。 【 宇多 喜代子 選 】
相席になった人が、どうやら自分と同郷らしい。それがどこかは読者が決めればいい。 解くキーは「初鰹」。 【 宇多 喜代子 選 】
フルートに触れて震えた唇を思い出させる君との出会い
高島市 宮園 佳代美
みずみずしい恋の歌。 上の句、3回の「ふ」音が効果的。 唇だけでなく、 心の震えも伝わってくる。 【 俵 万智 選 】
高島市 宮園 佳代美
みずみずしい恋の歌。 上の句、3回の「ふ」音が効果的。 唇だけでなく、 心の震えも伝わってくる。 【 俵 万智 選 】