目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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   夏休み頭のてつぺんから休む   龍ヶ崎市  木村 とみ子

全身で夏休みを満喫したい。まず 「頭のてつぺん」 を皮切りに、足の爪先までを開放させたい。                 【 宇多 喜代子 選 】


    水馬水の深さとかかはらず   横浜市  谷口 一好

なるほど、アメンボウは水の深浅にかかわりなく水面に浮いて跳ぶ虫。水澄ましと混同されやすいが、水馬は文字どおり頭も肢も長く、足の先についた毛で水面に立てる。水澄ましは甲虫でマイマイともいう。【 矢島 渚男 選 】


   どくだみの花他愛なき嘘通る   神奈川県  石原 美枝子

「どくだみ」 は匂いの強さや旺盛な繁殖力とはうらはらに、白く可憐な花を つける。そんな生態を承知した上での 「他愛なき嘘」 だろう。
                              【 宇多 喜代子 選 】


   閖上の跡地ただただ草青し   横須賀市  高野 桜子

名取市閖上(ゆりあげ)地区は、東日本大震災の津波で破壊的は被害を受けた。俳句では多くの事は語れないが、「ただただ」に万感の思いが込もる。せめて今、瞑目(めいもく)してその土地を思う。 

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   どこまでも空いつまでも沖縄忌   津 市  西 をさむ

沖縄忌は6月23日。一句目の 「ただただ」 と同様、「どこまでも」 は祈りの言葉であり、「いつまでも」 は自戒の言葉である。   【 正木 ゆう子 選 】


   骨のごとき珊瑚を拾う沖縄忌   神奈川県  中島 さやか

環礁の沖縄諸島の砂浜には白く石化した珊瑚の骸が打ち寄せる。それが沖縄戦の死者たちの骨のように思われ、重い過去を思い出す。   
                                【 矢島 渚男 選 】


   まず耳にあて泡の音生ビール   堺 市  高橋 なほみ

ビール好きだが、泡の音は聞いたことがない。新しい楽しみ方を提案してもらった。でも一杯目は無理なので、二杯目で聞いてみたい。耳に当たるグラスがさぞ冷たかろう。                      【 小澤  實 選 】


    水馬水の深さとかかはらず   横浜市  谷口 一好

なるほど、アメンボウは水の深浅にかかわりなく水面に浮いて跳ぶ虫。水澄ましと混同されやすいが、水馬は文字どおり頭も肢も長く、足の先についた毛で水面に立てる。水澄ましは甲虫でマイマイともいう。【 矢島 渚男 選 】


  ゆうれいにさがされているひとつの本   館林市  松本みゆき

三橋敏雄の 「幽霊を季題と思ひ寝てしまふ」 を思い出させ、無季といって素通りできない魅力ある句だ。 一冊の本に帰着するイメージは確か。 
                               【 正木 ゆう子 選 】


   どれも皆同じに見ゆる金魚かな   宇部市  伊藤 文策

たしかに金魚はどれも同じに見える。金魚にも個々別々の姿かたちがあるものか、どうか。                      【 宇多 喜代子 選 】


  あじさいの季節に逝きし弟を時がめぐりて忘るる日あり
                       金沢市  山川 公子

結句は「忘るる日なし」と表現してしまいがちだが、この歌は「忘るる日あり」の率直さが心に残る。忘れる日があるからこそ、あじさいが咲けばまた思い出す。 その繰り返しに逆に悼みの深さを感じた。    【 栗木 京子 選 】


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