目についた記事を、その時々に書き込むつもりです。
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 棺(ひつぎ)の友やすらかなれと友が吹くハーモニカの曲消灯喇叭の譜
                          朝霞市  伊東 一憲 

旧軍隊を体験した友人の葬儀に、悲哀感の強い消灯ラッパの曲を吹いたという。                            【 岡野 弘彦 選 】


 「菅様でよろしいですか」よろしいです「菅様ですか」でよろしいけどね
                        枚方市  菅  道子

最近では「よろしかったですか」という表現も聞く。丁寧すぎることへの煩わしさが、ユーモアたっぷりに歌われた痛快な一首。      【 俵  万智 選 】


   あついなつうみのさかながたのしそう
        兵庫県 淡路市立富島小学校1年  大畑 征也

海の魚が楽しそうだと言うことで、暑くてうんざりしている人間たちの様子も想像(そうぞう)できますね。短い言葉で魚と人の両方を表現して見事です。
         【 ’13.08.17(夕) KODOMO 俳句 高柳 克弘 選 】



   金魚飼ひ不登校をば続ける子   名古屋市  浅井 清比古

「不登校」という現代の問題と向き合っている。ただ、「金魚飼い」 に救いがある。 他の命をはぐくむ余裕がある優しい子なのだ。 金魚を飼うことで学ぶこともあろう。                        【 小澤  實 選 】


   帰省子の饒舌をふといぶかしむ   久喜市  深沢 ふさ枝

口数の少ないことを訝(いぶか)しむのなら普通だが、この句は逆。
無理をして明るく振舞っているのではないかと、それもまた心配なのである。
                               【 正木 ゆう子 選 】


  まい年のむぎわらぼうしかぶってる
        大阪府 箕面市立西小学校4年  川本 佳吾

毎年夏になると、しまってあったのを出してくる、お気に入りの「むぎわらぼうし」があるのでしょう。少し古びていても、大切な帽子。「今年もお世話になります」という感謝(かんしゃ)の気持ちが伝(つた)わってきます。
         【 ’13.08.17(夕) KODOMO 俳句 高柳 克弘 選 】



   風流を植ゑし木賊にてこずりぬ   桐生市  鈴木 冨美子

風流を期待して植えたものの、蔓延(はびこ)ってしまった木賊(とくさ)。
覚えのある人も多いだろう。「風流」のような言葉は扱い難いものだが、
省略を尽くした前半が上手い。             【 正木 ゆう子 選 】


   子等が来て眠り通しのおじぎ草   小金井市  高橋 広子

手を触れると葉をすぼめる含羞草。それが面白くてひっきりなしに子らが触れるので、草も大変。                     【 矢島 渚男 選 】


  人恋し人煩わしいずれとも老いの心の定め難しも
                   豊前市  岡本 マサミ

この作者は89歳。人恋しさと煩(わずら)わしさ。年代を問わぬ心情だが、老いの心を見つめる下句に深い説得力を感じた。   【 栗木 京子 選 】


   ヤドカリがぼくの動きでかくれんぼ
         北海道 砂川市立中央小学校5年  渡辺 陽太 

ちょっとした動きにも反応(はんのう)して、ヤドカリはすぐ岩かげに隠(かく)れてしまいます。ヤドカリは必死(ひっし)ですが、「ぼく」の方はかくれんぼのつもりでいるのです。その違(ちが)いが面白(おもしろ)いですね。
         【 ’13.08.10(夕) KODOMO 俳句 高柳 克弘 選 】



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